生きがい論・補足 |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

生きがい論が後半に入っていく前に、一つ述べておきたいことがあります。
12星座別の生きがい論では、牡羊座に始まって魚座に終わる魂の成長プロセスとしての、一種の物語調で星座の特徴を表現しています。
人間の魂は、おそらく何度も輪廻転生を繰り返すのですが、かといって、ではスタートは必ず牡羊座なのか? と言えば、そんなことはおそらくないのではないかと思うのです。
もしそうっだたら人類が誕生した瞬間には、全員牡羊座で、似た性格を持っていなければなりません。
実際には魚座からスタートする人もいれば、天秤座からスタートする人もいるでしょう。

何が申し上げたいかというと、現世での生まれ星座などではその人の魂の成長度合いは量れないということです。
今回牡羊座や牡牛座だからといって、その人の魂の成長がまだ低レベルに留まっている、などという誤解を持たれては困ります。初期の星座の人が低く見られるなどあっては、いい迷惑ですよね?

また人間の魂の成長プロセスは、全体的にはたしかに12星座のプロセスがあっても不思議ではありませんが、その魂はもしかすると二周目に入っているかも知れません。あるいは三周目かも。
螺旋階段を上っていくように、黄道12宮はその時々で姿を少しずつ変えながら人の前に姿を現してくるのかも。

だいたいが、一つの星座だけで性格が彩られている人などいません。まあ、かなりの割合、それで塗りつぶされている人も中にはいますが。
太陽が無私の愛の魚座にあって、奉仕的な人であっても、金星が冥王星とハードアスペクトになっていれば、こと恋愛においては独占欲が全開だったりするかも知れません。

私は黄道のルートを順番に辿るのが魂のプロセスとは決まっておらず、むしろ振り子のようにまったく違う性格を行き来するケースも多いのではないか、と思っています。
前世でわがまま放題な生き方をして、他人や愛する者に迷惑をかけ続けてきた魂があるとして、次の人生も同じパターンで行ってみようと思うでしょうか? むしろ逆に非常におとなしい性格に生まれついて、そばにいる別なわがままな人に振り回される人生も体験してみようと思うかも知れません。

一つの道を究めるような生き方をした魂は、あるジャンルにおいては自分というものを非常に高度に表現することに成功するかも知れませんが、個人体験においては非常にバリエーションが乏しい可能性があります。だとしたら、双子座のような多様な体験と知的な可能性を探る星座の質を持って生まれようとするかも知れません。

もっと下世話な話をすると、ただ一人の女性を生涯愛し続けた男性は立派かも知れませんが、男としては「あー、もっと、あんなオネエさんやこんなオネエさんともお付き合いしたかったー!」という欲求をどこかで解消する人生を選ぶかも知れません。容姿端麗に生まれて、モテモテの人生を選ぶかも。

しかし、私たちが今この人生ですべきなのは、ただ一つ。
それは、本当はどの人生でも同じはず。

自分を愛し、すぐ隣にいる人を愛し、その愛を少しでも広げていくこと。
少しでも喜びの多い人生を生きること。

ではないかと思うのですが。

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