それが双子座のテーマのはずです。
双子座には以下のような側面があります。
男性星座であること。
風のエレメントであること。
ミュータブル・サイン(柔軟宮)であること。
男性星座と女性星座は、かならず交互にやってくる陰陽・強弱のリズムのようなもので、女性星座の方が受動的、男性星座の方がやはり能動的です。
牡羊座はカーディナル・サイン(活動宮)で、これは基本的に創造性を持っています。
牡牛座はフィックスド・サイン(不動宮)で、これは保守性。
双子のミュータブル・サイン(柔軟宮)は、これは物事の変化を引き起こしますから、どちらかと言えば破壊性を持っています。
インドの三大神、ブラフマー、ビシュヌ、シヴァはそれぞれ神格の中に「創造」「維持」「破壊」という自然界のリズムのようなものを備えています。
牡牛座で安定志向に走った魂は、ここでその殻を打ち壊されます。
どんなエリアで?
それが風のエレメントの性情の中で起きてきます。
風の象徴は「知」です。
双子座の定位置である3ハウスは、初等教育、知的なコミュニケーションに関わる部屋です。
双子座もまた支配星を水星とし、知的な活動の活発な星座です。
好奇心旺盛で、なんでも知りたがる、なんでも体験したがる。
学びたがる。
あれもやってみたい、これもやってみたい。
こんな情報にも通じて、あんな情報もサーチする。
おしゃべり大得意。なにせ、水星ですから。
双子座は12星座のごく初期に位置する星座で、牡羊座の個人的欲求、牡牛座の個人的な所有と同じ延長線上で、あくまでも個人的な動機で知性の発達をがむしゃらに望みます。
その知的発展性にまだ方向性は乏しく、そのためにどうしてもあれもこれもということが起きてきます。
しかし、個人の能力ではすべてを完全に深いところまで知ることなどできません。
これが、双子座が「広く浅く」になっていく理由です。
キャパを超えた情報を前に、双子座は常に欲求不満にならなければなりません。
そのためまた別な対象を求めるということもやってしまいます。
完全な満足を得るためには、一つの事柄を深いところまで極めるということが本質的には必要なのですが、双子座の段階ではまだその洞察に至っておらず、「満足を得られないのは他にもっと自分に合った何かが存在するのではないか」とつい考えがちになるためです。
双子座を表現するときに私がよく使うのは、「12星座中、もっとも落ち着きのない星座」というものですが、この性情はまさにこのようなところから起きてきます。
しかし、この世に存在している様々なものを数多く知り、ちょっとでも体験しておこうというのであれば、この双子座は最強です。
どんなものであれ、ちょっとでも見て知っておくというのは、後のプロセスの中で大事です。
本当に大事なものを見つけ出したとき、その入り口となるからです。
魂の最終的な到達点に向け、人はありとあらゆることを学び、知って、体験していかなければなりません。
その非常に大きな起爆剤となっているのが、双子座のエリアです。
「生きているはりあい」「生きていて良かったと思うこと」
双子座にとってのそれは、まさに知ることでしょう。その「知る」という言葉の中には、学ぶ、体験する、などという意味合いも含まれます。
何か一つに絞るなんて、この星座にはもったいなく感じられます。
だって、この世には刺激に満ちているのですから。
双子座の生きがい、それは「知ること」です。
