イベント・ミステリー ロケハン2 |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

3日目のロケハンを終えて、今ホテルでこれを書いています。
温泉に浸かって、一日の汗と垢を落とし、部屋で買ってきたつまみでビールをやる。
これが、ちょっとした息抜きというのか、楽しみです。

もしかすると、ですが、こういったイベントのロケハンを、私が旅行気分半分で楽しんでいるかと思われる向きもあるかも知れませんが、さにあらず。
たしかにいろんなものを見たり触れたりする楽しみはあります。
美しい風景を目の当たりにする機会も。

でも、実際に同行されたら分かると思うのですが、そんな旅行気分では決してやっていられないのが、イベントのロケハンです。
昨日も強い日差しの下、半分以上は歩いて過ごしています。
今日は日中、ほぼ歩き通しでした(昨日に比べるとさわやかな日で、風があって過ごしよかったのが救い)。
今日など足腰の弱い人だと、悲鳴を上げたかも知れません。
ロケハンはイベント当日に参加する人の目線に立って行われるので、基本、歩きです。車でざーっと流しておしまいなんてことですむ場所の方が珍しいのです。

まして見るものすべてを、小説に使えるかどうか、リアルタイムでチェックしなければなりません。
初日に早くも1案を出せたので、昨日と今日はそれに沿ったチェックを行っていました。
1案はできすぎたようなアイディアで、クライアントの要望もすべてクリアできるどころか、想像以上の効果を出せる可能性があり、これまで取材して目にしてきたものを無理なく取り込め、ストーリーにも無駄がないという、ほとんど完璧な原案です。

これを得ていたおかげで、心理的にはかなり余裕がありました。

しかし、それ以外の可能性はないか?
ロケハンを終えた夕食の席でスタッフとミーティングを行いながら、別な可能性を探りました。
その過程で、2案3案がぽろっと頭からこぼれ出てきました。人と話していると思いつきやすいようで、いつもは私はこれを妻とやっていたりします。
思いついたものは、どちらも有効なものと思えましたが、1案に比べると劣る部分があります。

しかし、ストーリーを煮詰めていくと、どの案が有効性が高いか、書きたいと思うか、まだ分かりません。
一個のストーリーしか浮かばないのと、予備が2、3あるのも、また大きな違いです。

今後はミステリーに欠かせない、「謎」の中核部分をストーリーに照らして無理なく組み込んでいくこと、そんな物語にフィットする謎を創造することです。
とりあえずミステリーにおける、自分が理想とする謎のあり方というのがあるので、それが今回の話でできるかどうか、三つの案に照らして考えてみる必要があります。

明日はロケハン最終日。
さあ、どうなるか。

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