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結論から言うと、個体差があって、男でも女でもウソつきはウソつきです。
占星術的な観点から申し上げると、じつは「ウソつき」の星位ともいうべきものが存在します。
つまりホロスコープ・チャートを見たら、その人がウソつきかどうか、ある程度推測できるのです。
「えー、まじで?!」と思われるかも知れませんが、少なくともウソをつく人のチャートには、かなりの割合で確認できるものがあります。
それは水星と海王星のハードアスペクトです。
水星は言葉、会話に関する星です。海王星はダークサイドでは、「ウソ偽り」として機能します。
たとえば今年離婚したお笑い芸人の男性の中にも、これは発見されます。
彼はウソ偽りをいい、何度も奥さんを騙してきたわけですが、結局、浮気をやめることはできなかった。
このネタで問題になっているのは「ウソ」、つまり人間のコミュニケーションの問題なので、水星に焦点を絞って取り上げたいと思います。
水星はきわめて日常的なアイテムです。
このような文章を書く機能も水星ですし、小説家はほとんどの場合、この水星に特化した能力を持っています。
日常会話も水星。
この水星が関わる星によって、そしてどんな星座にあるかによって、その人なりの水星の有り様というのが見えてきます。
たとえば火星と関わっていると、過激なもののいい方、喧嘩口調、辛辣といった傾向が現れますし、論争に強いといったこともあるでしょう。
木星と関わると、「際限ないおしゃべり」「大げさな表現」といった傾向が出ている人もいます。
天王星と強いアスペクトを持つと、ウィットに満ちた言動や、また他人とは違ったことをいいたがります。天王星は独自性というのも打ち出すから、言葉によって自己の存在を、人とは異なるものだと強調したいために、そのような「変わった意見」を好むようになるのです。
半面、土星と絡むと、真面目一辺倒な言動。あるいは土星によって、自己表現が極端に抑制されてしまう場合があります。
冥王星が絡むと、根本的なことを見抜く力や、そうした言葉となります。冥王星は「推理小説」「探偵業」などの意味を含むので、もし世の中に「名探偵」と呼ばれる人物が実在するとしたら、水星・冥王星の強いコンビネーションは絶対に備わっていないといけないアイテムです。
まあ、こんな感じです。
言葉の問題だけでなく、水星は知的発展の可能性、知的傾向ですから、アイディアを求められる仕事なら、水星天王星というのはほしいところですし、社交性を求められるなら木星との関わりはあった方が有利。技術的な職なら火星と絡んでいれば器用にもなりやすいでしょう。
水星が海王星と関われば、イマジネーションの拡大を起こしますから、これもまた作家などにはほしい星の配置です。
ただし前述のように、ハードアスペクトだとウソつき傾向が出てくることがあります。
ハードの場合、水星は海王星の拡散、混乱、錯誤といった悪しき機能を、言語、コミュニケーションという形に変換して、世間に流通させます。
これがつまり「ウソ」なのです。
ちなみに「ウソつき」という言葉を分解すると、「ウソ」が海王星で、「つき」が水星という役割分担になります。
ただ、申し上げておきたいのは、水星と海王星のハードアスペクトがあれば、かならずウソつきであるという断定はできない、そんな判定を短慮で下すのは危険だということです。
水星海王星のハードは、言論の問題から生じる混乱や被害を暗示しますから、その人が正直にものをいった結果、体制から弾圧され、幽閉されるといったこともあり得るからです。
また個人のチャートの中では、水星と海王星に別な機能が持たされていることがあります。
たとえば海王星が3ハウスにあったら、ウソを言うのはこの人ではなく、この人の兄弟なのかもしれないのです。3ハウスには兄弟という意味があり、「頼りない」「ウソつき」の兄弟ということだって考えられます。
このハードを持っていて、このおかげでファンタジー小説が書けています、なんていうこともあります(そういう意味で、作家はみんなウソつきです)。
つまりかならずしも本人の性格で出ず、その人の運気の中で起こってくるということもある。
これを忘れてはいけません。
しかし、それでもなお、やはりチャートを解読していると、「この人、ウソつきだろうな」とわかってしまうこともあります。
ウソつきにもいろいろとあります。
つい言うことがオーバーになり、結果的にウソと思われるなら、それは火星や木星が絡んでいるかも知れません。
変わった意見を言おうとするあまり、自分の本音とは違ったことを口にしてしまう可能性があるのは、天王星と絡んでいるケース。
しかし、あきらかに人を騙す、状況をごまかすという意図で口にされるウソは、海王星クンです。
しかし、男と女のどちらがウソつきか、なんて言う話をしたら、それはもう自分が直面している状況、目にしている出来事によって意見は変わってくるでしょう。
不倫の相談は比較的多いのですが、そういう現場においては、「ああこの女性、騙されてるよ。かわいそうに。やっぱ、男はウソつきだ」と思いますし、逆に男たちを手玉に取るようなしたたかな女性にお目にかかることもあり、そんなときは「女って怖い……。やっぱ、女の方がウソが上手だ」と思います。
全体的にはどちらがウソつきか、という判定をしろと言われたら、結構困ります。
私はどちらのケースも見ていますし。
占星術的には、水星・海王星のハードの男女比率は、完全に等分されているはずです。
だから、ウソつきはやはりウソつきで、男女の性には無関係です、とお答えするしかありません。

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