世界平和のため、私たちにできること |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

SMAPの草彅剛さんが公然わいせつの容疑で、警視庁に現行犯逮捕されました。
全裸で、公園で大騒ぎしていたとか。
普通の人だったら、警察署で一夜、拘留され、お叱りを受けて反省を促されて終了ということが多い事件ですが、なまじのネームバリューが仇になったか、世間では大きく取りざたされていますね。

最近はもちろんないですが、私も以前、自覚症状があまりなくなるくらい飲んだことが、2回か3回、あります。いずれの場合も、他人さまに迷惑をかけたというよりも、自分が恥をかいたという形ですが(あ、でも、最初の時のは友だちに迷惑をかけたか)。

SMAPの人気の高さ、そして世間での反応の大きさからいって、普段、世の中の予測に使う大きな視野でのチャートにも表示されている事件かも知れません。
もしそうだとすれば、まずこの事件も芸能人のスキャンダルなどを呼ぶ金星・天王星のハードアスペクトの影響であり(紀香・陣内離婚もこのアスペクト下で起きた)、非常に残念なのは、このアスペクト、24日にはほぼ終了しているのです。
草彅剛さんが逮捕されたのは23日で、もう1日遅ければ、このような事態にならずに済んだ、ご本人も泥酔して逮捕などという憂き目には至らなかった可能性もあります。
チャートの他の部分には、木星が海王星に合で「制限なき飲酒」、そこへ水星がスクエアで過剰なマスコミの報道といったことも読み取れますが……。

言い古された言葉ですが、やはりお酒は呑んでも、呑まれないように。

さて、大阪で女児が行方不明になっていた事件で、その女児の母親と同居人、知人など3人が死体遺棄容疑で警察に逮捕されました。女児の遺体は奈良の墓地から見つかったそうですが。
悲惨な事件です。
今日、書こうと思っていたことに深く関連しています。

近頃、私の身の回りでいくつか、何かのサインのように関連した話題や出来事が、ちらほらと点灯していました。
ちょっと前なのですが、ある女性のお客様2名がバーに来られ、そのお話に付き合っているときに出たのですが、子供が人権を損なわれ、踏みにじられている、そのような国々がある、ということを、1人の方が力説されておられました。
某国では子供が人身売買され、性の道具として扱われた挙げ句、病気にでもなろうものなら遺棄される。また別な某国では生まれたばかりの子供がビニール袋に入れられ、捨てられる(もちろん死にます)。このようなことが日常的に行われている。
私たちは何とかしなければならない。

そんなお話でした。
情報としては、そのような出来事があるということも知っていましたが、たしかに日常に生きていると、そのような話はまるで別世界の出来事のように思え、私たちはつい「ないこと」のように錯覚してしまいがちです。
しかし、たしかに現実にあるのです。
生まれた子供が育てられることもなく、捨てられる。人身売買され、性奴隷とされてしまう。
このような出来事に根本には、やはり「貧困」があります。
そういう意味では、その某国の経済(経済の本来の意味は経国済民)が立ちゆくようになって、国民生活が最低限保証されるところまで行きつかないと、どうにもなりません。
犬や猫のように子供の命が扱われていることを、いたずらに非難しても、そこに生きている人達ももはや生きるか死ぬかという瀬戸際での非情な選択だったりするわけです(日本では犬や猫でも命が軽く扱われたら、大騒ぎになりますが)。

そういう意味でも、マザー・テレサが始めたような「貧しい人」のための活動は、世界でもっとも必要とされる重要なものだったと言えるでしょう。そして今でもその活動は続けられています。
私たちもそういった活動に、何らかの形でコミットできればいいですし、その方法はいくつもあると思われます。

しかし、貧困は愛さえも萎ませてしまうものなのでしょうか?
私の感覚では、どんなに貧乏しても、子供への愛情が消えるとは、なかなか考えられないのですが。
ほかにも、最近、いくつか「子供」に関する出来事が、身の回りでありました。
そんなところへ大阪の事件。
まだ全容は分かっていません。女児がなぜ死んだのかも原因究明は、これからです。

子供にとって、親は「絶対」です。
どんなにひどい親でも、小さな子供にとっては、本当は自分を愛してくれているはずの親なのです。
そこから愛を得られない場合、それはひどい心の痛手となって残ります。
愛されない自分に、何か原因を求め、自壊的な作用を起こす場合もあります。エゴの強い子なら、自分を守るためにプライドの砦を見上げるほど高く張り巡らせます。

最近、占星術の鑑定をしていて、痛切に感じることの一つに、生まれ育った家庭環境が、いかにその人の人生に大きな影響を与えているか、ということがあります。
成人したら一人前。親のせいとかにするのは、責任転嫁。無責任もいいところ。
たしかに、これは理屈としては筋が通っていて、分かる話なのですが、「傷を負っている本人」には、もはや自覚することもない、無意識の底に沈んだものでありながら、まるで海底でも危険な放射能をまき散らし続ける廃棄原子炉みたいに影響力を発揮し続けているものなのです。
その根本原因を取り除かないと、その人自身、幸せにもなれませんし、場合によってはまわりの人も巻き込んで不幸にしてしまうかも知れません。

家庭環境がまっとうで、愛情に恵まれた育ち方をした人は、これはホロスコープ・チャートも「家庭運」が健全で、性格的にもいい影響を及ぼしていることが出ています。
逆に「家庭運」が非常に悪い状態だと、性格面にも影響が出ることがありますし、人生構築上の問題点として浮上してくることもあります。
出方は多様ですが、とくに自分が将来得ることになる(あるいはすでに得ている)配偶者や子供との関係に影響が出やすいようです。

こういった場合、私がお勧めしているのは、親との関係の修復です。
感情的にものすごく抵抗があり、できないと感じるようなケースでも、です。
しかし、そこが改善されれば、現状の自分も良くなっていきますし、その次の世代、自分の子供にも良い影響を引き継がせることができるようになります。


「世界平和のために私たちはどんなことをしたらいいですか」
「帰って家族を大切にしてあげて下さい」
マザー・テレサはノーベル賞受賞の折、インタビューでこのようなコメントを残したそうです。
このコメント自体、以前、何かで目にしたことはあったのですが、私もそのときは「分からなくはないけれど、そんなことじゃ、なかなか世界は変わらないよ」と思ったものでした。
しかし、平和を掲げてデモを行ったり(それが無意味などとは決して思いません)、ゲバ棒を持って闘争したりして、世界はいかほど変わったでしょうか。
ここ何十年も、いや、何世紀も、根本的には何も変わっていないように思えます。

そういう視野で見たとき、マザー・テレサの言葉はもっと違った意味を持ってきます。
私たちの世代が今、自分とそのまわりの家族を幸せにできたら、その次の世代はもっと楽に愛を伝え合うことができるようになります。
そうやって幾世代か交替すれば、世界は劇的に変わるかも知れません。
考えてみれば、金正日のような指導者もまた人の子です。
各国の指導者、政治家、世間を動かしているすべての人々が、「人の子」です。

彼らが愛を知り、経済論理だけでなく、世間を動かすようになれば、世界中が変わっていくかも知れません。

力尽くでは変わらなかった世界が、家族を大切にするという、私たち1人1人ができる、ごく普通の努力で変わっていく可能性もあるのです。

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夫を、妻を、そして子供たちを愛して上げて下さい。
もっとも小さな単位のささやかな努力。
でも、小さいけれど、世界を根本的に変えるものです。