金正日の真実…かな? |  ZEPHYR

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今日は勤めが休みなので、記事をもう一つ。
昨夜、珍しく早めに帰宅した私は、妻や娘と話をしながら夕食を取っていました。我が家では、その日にあったことをこの時間に話し合うのが普通です。家内と娘の話を聞きながら、ニュース番組もじっくり見ることができたのですが、その中で金正日総書記の重病説について報道されていました。
なにせ、北朝鮮。鉄のカーテンの向こう側。
なにがどうなっているのか、さっぱり分かりません。
「でも、占星術で見ればわかるよね」
そんな話に。言われてみればその通りで、今まで思いつかなかったのが、不思議なくらいです。
金正日の誕生日は毎年盛大に祝っているので、これに嘘さえなければ2月16日のはず。そして年齢は66才。ということは、1942年2月16日がかの総書記のバースデイというわけです(1941年説もあり)。

てなわけで、今日はなんと。
「鉄のカーテンの向こう側! 金正日の真実!」
を書こうと思います(TVの特番みたいですが)。
注・出世時間が不明なので、鑑定の精度はそれなりに落ちます。

まず出生チャートを拝見。水瓶座の太陽。魚座の月。
理の勝った博愛主義者と、意外にも情の深い献身の側面が浮かび上がってきます。太陽も月も12星座の後半の水瓶、魚ということは、個人のエゴや野心を超えた部分で、ことを成し遂げようとする意欲があるように思えます。つまり国家や人民のことを考えている……?
これは驚きの結論です。もっと私利私欲的な人物像が浮かび上がってくると思っていたのですが。

もう一つ目を引くのが、牡牛座にある火星、土星、天王星の合。
おー、すごい。名だたる凶星の大集合。
背景に牡牛座の影響があるので、これらの星の機能するフィールドは、財産や所有物、才能に関するものとなります。火星と土星の合については、前にも記事にしたことがありますが、抑圧とそれに対する反撥、ある時は暴走的になり、それが過ぎると萎えしぼんでしまうという、まるで今の北朝鮮の外交みたいな傾向が、すでに金正日自身にあるわけです。さらにここに天王星が参加するので、現状のシステムを破壊してでも、という意欲につながります。
これを読み解くと、自分の所有物に対する過度の執着と、欲するものを得るため、あるいは所有しているものを維持するための手段が、はなはだ社会的には受け入れがたいような暴力的なもの、異常なものになりやすいということです。これはまさに国際社会における北朝鮮の姿勢そのものです。
これまでの北朝鮮の国策が、彼の意志に基づいて行われてきたことの証明でしょう。
またこれらの凶星は、見事に太陽とスクエア(90°の凶角)になっていて、思わぬアクシデントや事故での権力の喪失、また軍事脅威などのプレッシャーが、常にこの人を圧迫し続けることを物語っています。
米帝の脅威というのは、この人の意識の中では本物だったということです。
三大凶星の合は、牡牛座で起こっています。つまりこの人の身体的なウィーク・ポイントも、ここにあると考えられます。出生時間が判明すれば、別な見方も可能になるかも知れませんが、現状では「首、甲状腺、扁桃腺、耳や鼻の病気、糖尿病、高血圧」といった症状が読み取れます。
もし金正日総書記の症状が、本当に脳卒中であるのなら、その原因には首の血流の悪さが一役買っていることを請け合っても良いです。それに、もうとっくに糖尿病だった可能性もあります。

牡牛座の土星は、所有への欠乏感をもたらします。国家指導者がこういうのを持つと、やや危険に思えます。太陽とのスクエアも重大で、おそらくですが、彼は父、金日成の子としての重責を、自分なりに果たそうとしてきたのかも知れません。父(土星)の国家。父から受け継いだ国。これを守る。異常なほど、これに心血を注いでしまった、その結果、その手法の誤りもあり、北朝鮮は孤立(土星)の道を歩んでしまったのではないでしょうか。
偉大な父へのファザー・コンプレックスも、チャートからは読み取れます。

他に特徴的と言えるのは、冥王星と金星の180°でしょうか。金星と冥王星は、それぞれ牡牛座と蠍座の支配星です。過去記事<貪欲さはどこから来るのか?><欠乏感を満たすもの、それは……?>などをご参照下さい。
貪欲さに関わる二つの星座の意味をご理解頂けると思いますが、このアスペクトから私は金正日総書記の未成熟な愛情を読み取ります。たとえば子供が、不足気味の愛情を求め、いつまでも相手からの供給を待ち続けるようなものです。本当は自分から与えれば、自分も相手も楽になり、結果的にそれが自分の下へ巡ってくるのに、与えられることのみを求め続ける。
これもまた、海外からの援助ばかりを当てにしている北朝鮮の姿勢と告示していることに気づかれるでしょう。
また冥王星には核や独裁という意味があり、それがお金と結びついているわけです。対向サインの中で生じているので、天秤にかけるという意味合いも……。

怖いですね。
国家指導者というのは、その国家体制にもよりますが、ここまで影響を与えるのです。
私たちも、日本のリーダーを誰にするのか、どうしてもらいたいのかということは、真剣に考えた方が良いと思います。今さらですが、私はこの金正日総書記のチャートを見て、そのことを考え直させられました。

おっとっと。まあ、出生チャートの解読はこの辺にして、まさに今、このときの金正日総書記はどうなのか?
金総書記の太陽は、今、牡牛座まで移動してきて、これが冥王星と凶角を作っています。天王星の関与も認められますから、「思わぬアクシデントにより、生死に関わるような問題に直面」する可能性が指摘できます。
冥王星は獅子座にあり、血流や心臓の問題がここでも出てきます。
テロやクーデターの被害ということも運気としてはあります。それは今後のことかも知れません。
水星も金星、天王星とTスクエア。手足や言語(口)に障害が出ている可能性も高いですね。
トータルで見て、亡くなっていてもおかしくないような状態ですし、世間で言われている症状である可能性は極めて高いでしょう。

政治舞台への復帰の可能性は?
難しいと思えます。この先、2~3年を見ても、彼の運気は非常に厳しいものがあります。出生時間が不明なので、これ以上の解読は冒険と言えますが、数年間のうちに他界する(あるいはもうすぐに)可能性もあります。永らえたとしても、もうそのときには政権運営する気力も体力もないでしょう。

というのは、もう一つの理由があります。
四柱推命で見たとき、金正日総書記の運気は、まったく強くないのです。普通、いや、それ以下です。
それでもやってこられたのは、大運という出生後の大まかな運気が強く、後押ししていた(つまり後天運)からです。
しかし、もとが強くないので、これにはどうしても無理があった。
<組織の長たる運気とは?>を参照下さい。
彼のようなケースは、時折目にすることがあります。父親が経営者、あるいは親族にもそういう人物が多い中、自分も同じように生きようとするわけですが、どうしても潜在力が不足している。
これまでは父親の威光を借りて、政権運営を行ってきたわけですが、器がないのに無理をしてやって来たため、どこかにしわ寄せが来てしまう。結果がこれなのです。

仮にここで病状が回復し、政権運営の場に復帰できたとしても、ここ数年の運気は破滅的です。
もう引退した方が良いんじゃないか、と思います。
個人的にはご本人にそうお勧めしたいですが、しかし、そのために日本との関係が極端に悪化したり、拉致問題が暗礁に乗り上げるようでは困るのですが。

どうなる、北朝鮮?