3度目は何が起きるのか…? |  ZEPHYR

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 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

1995年1月17日(阪神淡路大震災)
2008年1月26日(能登半島沖で震度5弱)
2008年6月14日(岩手・宮城内陸地震)

冥王星が星座の境界をまたいだ日(イングレス=侵入)、上記の日時には例外なく地震が発生しています。
冥王星が一つの星座を通過していくには十数年かかります。したがって、冥王星だけが地震を惹起するファクターでないことは言うまでもありません。
上記のものよりも大きな能登半島での地震は2007年3月25日ですが(M6.9)、この日、地震を引き起こしたのは火星・海王星と土星のコンビネーションだったと考えられます。
2004年12月26日の、あのスマトラ島沖巨大地震は、木星・セレス、キローン、ペルセポネー・エリス、リリス・土星など、活動宮で起きたグランドクロス(十字型の星の配置)が原因と考えられます。

しかし、冥王星がイングレスする時、地震が、それもかなり大きな被害を出す地震が起きやすいことも、事実のようです。
イングレスの当日はもちろんですが、私は冥王星が星座の0度から±1度以内にあるときも有効だと考えています。すると中国四川省の大地震も、この冥王星イングレス効果に含まれることになります。
また冥王星は、常識を越えた破壊的事件を引き起こしますから、秋葉原無差別殺傷事件もこの流れの中で起きたと見ることができます。

ここで不思議なのは、星座の境界といっても、これは現実に空にある星座とは何も関わりもないということです。
現在の主流となっている春分点を起点とする12星座の配当は、すでに何千年も昔に定められたもので、実際には歳差運動の誤差の関係で、実際の星座とはほぼひと星座分ぐらいずれているのです。
理屈で言えば、射手座の人の大半は蠍座に配当すべきずれがあり、皆さんも実際には一つ前の星座である可能性が高いのです。
ここからこの誤差を修正しようと、一時13星座占いなるものが流行したことがあります。13星座占いは、誕生日を新たな枠組みで現実に即したものに配当しようというもので、一つの星座も30度ずつではなく、現実の星座の大きさを反映したものとして、大小があり、そこにさらに「蛇遣い座」を加えたものでした。
しかし、この13星座占いは、結局は占術の世界で市民権を得るところまで行っていないようです。私も研究してみましたが、多くの統計を取ってみると、やはり性格など、従来の方式の星座を反映しているようで、13星座方式でやると「当たらなくなってしまう」という印象を抱きました。

つまり、いわゆる30度ずつの星座(サイン)というものは、現実の空を反映しているものというよりは、360度の天宮を30度ずつに分割し、そこに意味づけを行ったものだと考えた方が理にかなっています。
しかも、この30度という度数には、なんらかの意味があるようです。
でないと、この半ば観念の中にしか存在しないと思われる星座の境界線上に星が来たときに、なんらかの社会現象や出来事、地震や天災が起きるという現実は、説明不可能になってしまいます。

半ば観念上ものでもありながら、半ば客観的な事実としても存在する星座。
純粋に観念的なものであれば、占星術を信じる人にしか占いは当たらなくなってしまうことも考えられます。潜在意識の中で信じる気持ちがあるからこそ、それを現実に引き起こしてしまうのだと。
ところが、占星術をまったく必要としない人、関心がない人、信じない人の身の上にも、やはり星の影響は等しく起こっていることを、私は確認しています。
したがって、やはり人間が観念的に創作しただけのものとは思えない。
これについては、いずれもっと深いところまで突っ込んだ考察を行いたいと思います。

さて、じつは、30度でなくても、たった1度でも、星の動きにはそれなりの意味があります。
私の場合、毎年4月の下旬にプログレッション(進行)の土星の単位が一つ上がります。15度から16度へといった形で。もちろんいきなりぽんと上がるのではなく、15.8、15.9、16.0という流れで上がっていくのですが、この4月下旬に私は職業上の変化をよく起こしているのです。
ホテルにはじめて勤務に入ったのも、このあたりの時期でしたし、先日も占星術をやめてしまおうかという騒動(?)を引き起こし(お騒がせしましたあせる)たのが、この時期でした。
これは試練を意味する土星が、その1度ごとの意味づけを変えるときに発生する、一緒の「産みの苦しみ」のようなものだと考えられます(その渦中にあるときに、そんなことを考えていたわけでは決してありませんが)。

火星は女性にとって、異性、恋人の星ですが、この火星が1度ごとに変貌するプロセスの中で、多くの女性は異性との体験を変化させて行きます。
とくに火星が星座の境界を越えるときには、非常に大きな男性観の変化、あるいは縁の変化が生じます。

一年に一度、それぞれの星はその度数の意味づけを変化させていきます。
一年の中のある季節、ある月まわりだけ、なんだか気分がさえないとか、悪いことが起きるとか、そういった経験はないでしょうか?
これは多くの場合、火星や土星、あるいは土星以遠の星の意味づけが変化するに伴って生じていると思われます。人それぞれに出方は異なりますが。

たった1度の変化でも、そうした事が起きるのですから、30度ごとの星座の意味づけが変わるときのエネルギーは、相当なものだと想像が付くでしょう。

今、天空を回っている星々が星座を通過するときにも、同様のエネルギーの解放が行われるようです。
その星座にあるとき、その星は(太陽や月、ほか惑星)その星座の特質や影響を蓄積させていると考えられます。
太陽ならひと月で星座を移動します。月なら2日半。
これらは蓄積させるエネルギーも少ないはずで、したがって目先のことにしか反応しないのですが、土星以遠の星は一つの星座を脱するのにも非常な時間がかかり、世代的、時代的な作用をするようになります。
冥王星はその星自体の性質もかなり凶悪で(創造と破壊)、しかも太陽系の中でも最も遠い軌道を周回しています。
その時代を象徴するような事件が発生するというのも頷ける話になってきます。

今年、もう一度、冥王星は山羊座にイングレスし直します。
それは11月27日です。
今回のように星座の境界を行ったり来たりを繰り返すとき、どのような作用を起こすのか、より多くの事例を収集しないと解読はしづらいのですが、今年1回目のイングレスで被害が少なかったこと、今回の2回目で起きた惨事……では、3度目は?

それの解読は、またいずれ。