K配ぜん人物評3 M78星雲から来たN所長 |  ZEPHYR

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 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

サービス業をしていて、多くの人に接すると、ある種の人々に共通して感じることがあります。
それは会社や社会で出世する人間、あるいは事業を創業する人間に共通する特徴です。

それは「声がはっきりしている」ということです。
声がでかい。あるいはよく通る。
そういう特徴です。
意志がはっきりしていて、聞く人に強い印象をもたらすことができるようです。

K配ぜんの創業者、Nさんもそうです。
こういうタイプの人でなければ、事業を興すことなど、とうていできないのでしょう。
私など、無理です。どだい器ではありません。
だいたい日常からして、ぼそぼそ喋る方ですし。
しかし、もし社会的に出世したいとか、独立した事業を成したいと思っている方がいたら、意識的に大きな、よく通る声で喋ることをお勧めします。
面接などでも、小声で喋るのと、大きな声ではっきりと喋るのでは、面接官に残す印象も違って当然でしょう。

声が通るというのは、意志が相手に通ることにつながります。
ただ、これは職種や環境によって、求められるものが違うと考えられます。
競争社会の中で生き残っていくことが命題だとすれば、そういう事業者にはよく通る声が必要です。「押しの強さ」が必要だからです。
しかし、たとえば私がやっているように「占い」で相手の心の中に入っていく場合、強い押しは逆効果になる場合もあります。むしろ相手の心のガードを誘うことさえあります。
芸術家や小説家のように、内宇宙に潜行するような職業者にも、でかい声は必ずしも必要ではないでしょう。
競争に勝つには必要なこともあるかも知れませんが。

ただ、声の大きさは、能力や人格とは無関係です。
昨年、一時的に私をホテル業界から引き抜いたK産業のM社長は、小柄ですが、ガラガラ声の九州弁で、でかい声の持ち主です。
しかし、実際の彼の会社の内部に入ってみると、社員は社長のあまりのワンマンぶりにほとんど愛想を尽かしていて、しかも社長は他の社員の功績やがんばりを認めていない、それどころか好き嫌いで人間を評価しているという実態がはっきりしてきました。
よくよく聞いてみると、M社長自身がもともとは船の塗装職人で、この5~6年の景気の波に乗って、たまたま事業を大きくすることができたようです。
たまたまといっても、そこには社長の努力があったでしょう。
その「たまたま」の部分に、私は彼の声の大きさに象徴される、一種の「強さ」があったと考えます。
声の大きさは運の強さにつながるのかも知れません。

しかし、能力、人格が伴わない場合、その会社の命運も危ういと言わざるを得ません。一時的なもので終わってしまうでしょう。

K配ぜんの創業者Nさんは、この点においても信頼の置ける方だと感じさせられます。
少なくとも信義に反するようなことをなさる方ではない。
現在、私の周辺、日常的に視野に入る範囲で、「強さ」と「信頼感」の両方をお持ちなのは、この方が筆頭です。
この点で、前のM社長への「不信」とはまったく逆の存在であり、だからこそ私は安心してK配ぜんのスタッフとして働けるような気がします。

K配ぜんのスタッフは、おそらく例外なく、Nさんの庇護下、大きな影響力の下で守られていることを感じているはずです。
たとえるなら、Nさんはウルトラマンのような存在。
科学特捜隊やウルトラ警備隊が、自分たちの力では叶わない怪獣や宇宙人が現れたとき、颯爽と現れてスペシュム光線を放って、事態を収拾してくれる。
そんなNさんの力を感じるからこそ、我々は安心していられるのです。

でも、ウルトラマンは3分間しか活動できません。
もうだいぶお年の上がってきたNさんに、いつまでも頼りっぱなしで、ご心労ばかりかけるようではいけないでしょう。
ウルトラマンも最終回では宇宙恐竜ゼットンに敗北しますが、そのゼットンを倒したのは人間、科学特捜隊です。