「教授の恋」を読了しました。
この小説は、このブログでも時折、ご紹介している「生きがいの創造」の著者、飯田史彦先生の書かれたものです。
朴念仁で唯脳論者である大学教授が、信じがたい運命的な導きの中で、伴侶となる女性を見つけ出そうと、東西奔走どころか東西南北奔走する物語です。
話は、奥行きの深い建物の扉を次々に開くように、めまぐるしい展開が矢継ぎ早にあり、時にコミカル、時に優しいユーモアに満ち、エンディングに向かってなだれ込んでいく。
このユニークな物語は、「生きがいの創造」にある人間の魂(死後の世界や輪廻転生)に関する情報を下敷きにしており、論述された文面が苦手な方でも、主人公に感情移入して、すんなりと受け入れることができる内容となっています。
この教授の、自分のツイン・ソウルを見つけ出そうとする破天荒な冒険(といって良いかと思います)は、おそらく誰の身の上にも起こりえるものです。
彼ほど明瞭な形で体験することは少なくとも、この人生で伴侶を得ようと考えて生まれてきた魂のすべてに、同じ冒険の可能性があります。
人生という航路で、共に過ごすべき、共に向上すべき魂と出遭うこと。
これほどスリリングで神秘的な出来事はありません。
この小説を読み終わった人なら誰でも、既婚者なら、今自分のそばにいる人との出逢いはどうだったか、2人でこれまでどのような学びをし、今後どのように向上していけるのかということを考え、未婚の方なら、まだ見ぬその人と、いつどこで出逢い、結ばれるのか、夢想せずにはおれないでしょう。
すべての既婚者と未婚者の方に。
お薦めの一冊です。