出だしました! |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

久しぶりにSKホテルに我が家の生しいたけ(特大)を納品しに行った。
15パック持っていったのに、その時ロビーにいた主婦の方々が、
「うわあ、これ、なに?」
「しいたけ? すごい、りっぱ」
「いくら? 525円、やすーい」
「いいわねえ、お土産に買って帰ろう。1個、いや、2個」
と群がってきて、私がその場にいる間に、たちまち3パックになってしまった。

主婦パワー、恐るべしガーン(あ、いやいや、毎度ありがとうございます)。

しいたけ君たちは、いうまでもないですが、菌糸が成長して茸になります。
我が家は原木方式ではなく、菌床という、しいたけ菌を注入して熟成させたおがくずを固めたブロック状のものから発生させます。品質にはまったく差はありません。
しかし、このしいたけの菌糸、あまり暑いと動かなくなります。
つまり発生しなくなるのです。
ですから、やはり自然界のサイクルに叶った、秋から収穫が始まります。
冷房でも利かせた倉庫で栽培すれば夏でも発生します。スーパーで年中しいたけが並んでいるのは、そういう理由です。

ロッカーの片づけをして、出ていこうとすると総務の I さんと遭遇。
その場で話し込んでいると、ブライダルのMさんと遭遇。
うーん、Mさん、疲れてます。
だいじょうぶでしょうか。
ホテル業界は今、どこも大変です。

さて、実は今、私は絶好調です。
なにがって、執筆ですね。とくに礼子さんに声を大にしてご報告しておきます。
書いているのは「リメンバー」です。
昨年に手を付けたこの作品(正確には一昨年から作り始めてはいましたが)、前回書いていたときには、多少引っかかりを感じながら、それでも進めようとしていました。

今回は完全に仕切り直しで、ところどころ前作からの流用は行っていますが、とにかく出だしから無駄というものがほとんどありません。
ええ感じです。
手応えが違います。
共同執筆者の薫からの反応も上々。
そして!
前回、まだそこまでストーリーが到達せずに果たせなかった、薫による執筆が可能になりました。
彼女のパートを今、書いてもらっているところです。

薫には関しては、私はほとんど心配らしい心配をしていません。
出来上がってくる原稿を見るのが楽しみです。
それを待ちながら、私はそのパートを置き去りにして、先へ先へとストーリーを書き進めていきます。

先日の夜想のときに「レガリア」のプロローグを参加者にお配りしましたが、あの頃の文章と比べると、今回の作品は驚くほど簡潔です。
なるべくシンプルに人物の心理や状況を説明するため、虚飾をできるだけ廃していこうという考えだからです。
またその方がストーリーのテンポも速い。
読んだ人が「ああ、もったいない。もう読み終わっちゃった」というのが、今理想とするところです。

以前の文章が説明や心理描写に心配りしていたものだとすれば、今の目指すところは行間にそれを感じ取ってもらうことです。
すべて言わなくても、伝わればいいのです。

秋が来て、ニョキニョキと生えてきました。