私は以前、今年は「権威の失墜」があらゆるところで起きると書いたことがある。
それまで威張り散らしていた人間や組織ほど、大きなダメージを受けるだろうと。
その前提で、かつて石原都知事の再選はないだろうと予言して、外してしまった

思えば、小泉総理の時、自民党(公明党を含む与党)は、あまりにも議席をのばしすぎ、今年に入っても強行採決を繰り返してきた。
そして慢心ともとれる暴言、失言の数々。
そして、今年は「不正なカネ」の年だとも予言していたが、まさにそれが浮き彫りにされた形での政治家たちの事務諸費問題。
今回はホロスコープの状況から判断しても、この「権威の失墜」は自民の惨敗に終わるだろうとは予想していた。
石原都知事はみずから自分の権威を落とし、都民に謝ることで危機を切り抜けたが、自民はこのような措置は何も執らなかった。
石原知事に限らず、有力な政治家たちは占星術師やカバリストのブレーンを持つが、彼にはそのようなブレーンからの助言があり、彼はそれを受け入れたのかもしれない(小泉総理もしかり。そうして危機を切り抜けてきた)。
しかし、安部総理にはそのようなブレーンがいないのか、助言を受け入れなかったのか、あるいは敵対勢力のブレーンがより強力だったのか。
選挙当日のホロスコープ配置を確認すると、「権威の失墜」を意味する「土星と海王星の対立」に対して、火星が凶角で横やりを入れている。
土星はワンマンな獅子座、海王星は公共的な理想の水瓶座にあり、これは「権威」=土星のワンマンぶりに対して、「国土=国民」である牡牛座の火星=怒りが振り向けられたと見るべきだろう。
牡牛座には財産、貯蓄、所有の意味もあるので、いうまでもなくここには年金問題や生活の問題が大きく影を落としていることになる。
当日の土星のサシアンシンボルは「虹」である。「激しい嵐の後の虹」。
虹は僥倖を意味するので、民主党の大勝はたんに幸運だったという見方も可能。
火星のサビアンシンボルは「馬にまたがり骸骨の締め具を付けたインディアン」である。
これは自分の文化や生活、持てるものを守るために戦う姿勢を意味し、国民の意思の発露はまさにこのサビアンシンボルに露骨に現れているようだ。
「虹」には天との契約という意味があるので、ここで大勝した民主党には大きな使命が与えられたことになる。
はたして彼らにそれが遂行できるか。
しかし、天運が与えられたことは間違いない。