真の相性とは by怪人 |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

ヒメヒコさんのコメントに応える形で。

私は男女関係について言えばクソ真面目な男です。
まったく面白みも何もない。
ある意味、色気のない男なのでしょう。

しかし、それだけに隣にいる女性に対して、真摯に接してきたということは言えるのかもしれません。
ところがですね。
男という奴は、やはり煩悩多き生き物でして、やはり単純な生理的な欲求、きれいなお姉ちゃんがそばにいたらふらふらっということもあるわけです。
私は射手座の生まれなのですが、射手座は思想性と本能の二面性を持っていますから、この両面とも「本音」なわけです。
つまり、かなりお下劣ないい方をすると、きれいなお姉さんと○○たいというのも本音で、そんなことはホントはどうでもいいんだよな、というのも本音だったりするわけです。

しかし、こういう複眼を持つと、わかってくることもあります。
本当に大事なのか何か、ということです。
一時的な感情に流されることが、その本当に大事なものに比べると、じつにつまらないことだったりすると、見えてしまったりします。

ただ、たとえば私と妻の間に、今、愛情も理解も思いやりもなかったとしましょう。
そうすると、話は微妙になってきます。
別な女性とやり直した方がお互いに幸せなんじゃないかということも考えられるわけです。
今、我が家にそうしたネガティブな部分が少ないのは、それだけの努力をお互いにしてきたからで、一方通行でも成立しない関係なのです。
DVを行う夫に、いつまでも理解や思いやりを求め、ひたすらに耐え忍ぶことがいいこととは思えませんし、中にはどのように努力しても本当の愛情の交流が得られない関係もあるでしょう(どちらが悪いということでもなく)。

こうした問題には、画一的な模範解答は存在しません。
千のカップルがいれば、千の答え、千の方法があるわけで、それぞれの個性の組み合わせによって、男女のたどる運命は異なってくるでしょう。

ただ、ひとつだけ、私が言えるとすれば、以下のようなことです。

占いなどでも、よく勘違いされている方がやってくるのですが、とくに受身である女性に多い固定観念があります。それは、
「どこかにわたしともっと合う男性がいて、その人とだったら自分はもっと幸せになれる」
という考えです。
つまり、相手が幸せを自分のところに運んできてくれる、そんな相手がどこかにいるという発想です。

じつはこれが、とんでもない落とし穴で、自分を不幸にするものだったりします。
この発想は、実に多くの人が抱いている幻想です。
この考えでいくと、その「幸せを運んできてくれる男性」と出会うことが、一番の目的、優先事項となります。
これは宝くじに当たるかどうかというようなもので、当然、当たりくじを引く人もいれば、はずれくじを引く人も出てきます。
この発想の先に出てくる言葉が、「勝ち組」「負け組」という色分けです。

くじのように純然とした運任せばかりでないとは思います。
たとえば、そういう「幸せを運んできてくれそうな男性」に出会うための努力も、本人はしなければならないかもしれません。
しかし、そういう基準で考える「幸せを運んできてくれそうな男性」というのは、多くは経済力や家庭環境、容姿など、世間一般的にいう「好条件の男性」になりがちで、それをゲットするための努力になってしまいがちです。されど現実は、そんな男性をせっかくゲットしても不満だらけの女性が多いのです(これが怖いほどに)(現場からの報告ということで)。

好条件の中に「やさしさ」なんてものが含まれていることも多いですが、表面的なやさしさなど、一ヶ月も一緒に暮らしたらはがれてしまいます。

つまり、選ぶ基準が根本的に違っている。
だけではなく!
「自分に幸せを運んできてくれる男性がいて、その人と出会えたらOK」という発想そのものに問題があるわけです。

先のDVとか、性格的に異常な面を持っているとか、そういう極端な例は除くとして、まず自分を100%満足させる、100%相性のいい男性というのは、ほとんどのケースではないと思っていたほうがいいと、私は考えます。そういう場合もないとは言えませんし、現実にありますが、ほとんどの人はそういう組み合わせで結婚しません(この理由は、また別な機会に説明します)。

100%なんて、そんな贅沢なこと言いません、なんて口では言いながら、実際は付き合いの中では人間、それを求めてしまいがちです。
そして、自分が望むのと違った部分があると、「あれ、こんなはずじゃ」とか、「違うんじゃない?」などと思いがちになってしまいます。

占いに来る女性は、よく付き合っている男性との相性を知りたがり、結果的に幸せになれるかどうかを知りたがります。
しかし、どのような相性であろうと、基本的にはその人といい関係を築くことができるというのが、私の考えです(例外的に、どうがんばってもだめな相性というのはたしかにありますが)。
つまり努力しだいなのですね。真実そうなのです。
だから、じつは「結果」を知りたがっても、それは本人しだいなのです。
タロットなどで結果を出すことは可能ですが、それは実は「現状のあなた」から出てくる答えで、絶対不変なものではないのです。

このへんのことを理解せずに、出た結果だけを手渡している占い師も、じつに多い。
遺憾です。

私と家内が、いい相性だから、良い関係を築けているのではないかという、ご指摘もあろうかと思いますので、あえて言いますが、占星術上は「そんなに良くない。普通」です。
人の縁は、相性などを超えたものがあると私は考えています。
どのような相手とも、貴重な体験ができる。
そこには浅はかな人知でははかり知ることのできない、大きな摂理があると思います。

私たちはみな、その摂理の中で生きているので、実際はそんな悩まなくてもいいのです。

「すべては良くなる」
これが魔法の呪文です。

とまあ、うまくまとめようとしたのですが、じつは書き切れてない部分もあるので、次回、また続きを書きます。