ノー・ソリューション |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

ご無沙汰しておりました。

怒濤の正月が終わっても、いっこうに暇にはならず、迫り来る時間とのプレッシャーと戦いつつ、ひたすらに脱稿を目指しておりました。
しかし、過日、ついに大学のテキスト兼の作品集を、ほぼ完成させることができました。
ほんとは昨年中に仕上げていなければならなかったのに。
ふくろう出版のKさん、ごめんなさい_(_^_)_

遅れた理由は、ただ一つ。
名張市で使用したイベント原作を、大改稿してしまったため。80%以上、変わっています。
名張の物語は、本格ファンにはつまらないレベルの謎解きでしかなかった。
これはそういうイベント全体の趣旨と意図から、そのレベルに落ち着いただけのことで、難しくしようと思えばできた。
ただ当時は私もイベント慣れしていなかったので、未熟な点も多々あった。
そういった不満を全解消するための大改稿だった。

結果、名張の物語は収録作品の中でも、非常に難易度の高いものとなり、小説の創作上のテクニック駆使論的にいっても、なかなか上級のものとなったと思う。
大阪の「オルフェウスのダンジョン」とどちらが難しいか、と問われたら、微妙である。同じくらいかもしれないが、今回の収録作品には「初級」「中級」「上級」というそれぞれの謎解きランクをつけるつもりなので、大阪の話はもう少しわかりやすくするつもり。

ただ名張は大阪よりも、小説としてもミステリー小説としても上質になった。それだけは間違いない。

ところで今回、枚数の都合上、予定していた京都の「そして天女は舞い降りた」は集録を見送ることになった。
またの機会に。

4月にはこの作品集は製本され、販売が開始される。
しかし、イベント時と同じく、この作品集に収められた作品3つには、「解決編」がない。

よって、この作品集のタイトルは「ノー・ソリューション」と決めた。
「解決がない!」である。