未来は? |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

12月の大晦日に怪しい頭痛を感じていたら、元旦早々からひっくり返ってしまった。
血圧急低下、激しい頭痛、間断ない吐き気、体温は25度(基礎体温は常人並み)。
自力歩行もままならないくらいの脱力状態だった。

結局、当番医へ行き、点滴を受け、東洋療法の先生も元旦からたたき起こして、無理を言って治療してもらった。
「過労ですね。首からきています」とのこと。
実際、勤務先の多忙さは常軌を逸していて、その上に大学の毎週の講義、来期のテキストの執筆と、無理ばかりをしてきた。
新年の出鼻をくじかれた形だが、いい教訓をもらったように思う。
無理なことは無理。
人間にはできることの上限がある。今年は焦らずにいけ、ということだと解釈している。

ちなみに2日はもう働きに出て、ようやく昨日、休みが取れた。
体の方は回復しているのでご安心ください。

ところで。
昨年の後半に、人間全部がゼロになるという話を書いた。ポイント100の人もマイナスの人も、リセットされてしまうという話だ。
正確にはある占術家の先生の意見なのだが、今日ふと思い当たることがあった。
昨年の8月24日。
冥王星が惑星から降格され、矮惑星とされる決定が、国際天文学連合によって下された。

冥王星はあまりにも小さく、海王星以遠のエッジワース・カイパー・ベルトにはほかにも同程度の星が存在していることが確認されていて、その中には2003UB313(エリス)などのように冥王星よりも大きなものもあることから、惑星の定義付けが議論され、あらためて直されたのである。
この冥王星。
占星術では「死と再生の星」である。
すべてを無に、ゼロにする力を持つ星なのである。
この出来事と、すべてがゼロになるというお話が、どこかでシンクロしているように思えてならない。

この冥王星の降格、惑星からの除外は占星術的にも大きな影響を与え、冥王星の意味づけも今後、変わってくる可能性がある。
しかし、占星術の法則には「意識されず、使われないままの星は具体的な事象や人物となって目の前に現れる」というものがある。
冥王星の降格は、全人類的な「無視」である。
つまり逆に言うと、今後、冥王星は具体的な物事として世の中に出現する可能性があるということになる。
ひらたくいえば、冥王星は降格されて力を弱めるどころか、逆ギレ状態になる可能性がある。

冥王星の意味するところは、プルトニウウム、核である。
また地下の神、冥府の神の星であるから、テロなどの地下活動の活発化、様々な形による世界的な「死」の増大といった意味合いも読み取れる。
核が見えないところで拡散される危険すらある。
一方で豊穣の女神、ペルセポネは神話のように、力を失った冥王(ハデス)の元から地上に戻ってくるという見方もできる。

個人的なことをいえば、冥王星の影響を強く受けている人の場合、出方が二極化すると考えられる。
そのパワーを強く受け、活発化する人と、逆に消してしまう人。

今後、占星術では冥王星を取り扱わなくなることはないと思われるが、同程度の矮惑星、エリスやペルセポネを視野に入れた占星を行わなければならなくなるだろう。