鏡の法則について |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

最近読んだ本の中で、とくにおすすめしたいものが一冊。

野口嘉則さんの「鏡の法則」(総合法令出版)です。


この世で我が身に起きていることは、自分自身の鏡であり、自分が変われば身のまわりの現実も変わるという法則について、非常にわかりやすく実例を踏まえて述べられている。

これはたとえば自分が礼儀正しくなれば、それまで冷たかった周囲も優しくしてくれるようになったとか、そんな当たり前の話ではない。

実例として本の中に登場している母親は、いじめられている息子の問題と、そしてその息子とうまく意志を交わすことのできないという問題を、自分自身の父親に対する心のあり方を変えることによって、劇的に改善させた実例として登場している。

自分自身の親に対して抱いている感情が、今の現実を作り出しているなどというのは、一見非科学的である。


しかし、この野口氏の手法の出所は心理学であるらしい。


じつはこれは前からこのブログでも何度も述べてきたことで、たとえば占星術の世界では「意識されない星の力は具体的な人物や出来事となってその人の前に現れる」という法則がある。

つまり火星の力を強く持つ人が、その火星の力をろくに使わず生きてきたとする。するとその火星の意味するところの、スポーツ、争い、戦争、火災、積極性、開拓性、自動車、等々の事柄が、その人の前に出現するようになるのだ。

たとえばスポーツマンとしての資質が大きな人の場合、それを使わずにいたら、プロスポーツマンがその人の前に現れるとか、身近なところにそういう環境が出現するとかいう形で、本人にそれを意識させようとするのだ。

これはその人の内部に、そういった出来事を引き寄せる要因があるからである。


同様にどのような不幸、本人が望むはずもない被害なども、本人の魂レベルまで含んだ意識(無意識、潜在意識)の中では、必然的に起こっていることなのだ。

理不尽な暴力の被害に遭う、生後間もない赤ん坊が歩道につっこんできた車にひき殺される、リストラされる、破産する。

これらの出来事には、本人の招き寄せる原因があり、必然なのだなどと言えば、怒り狂う人もいるかもしれない。

こんな目に遭う原因が自分の中にある? じょーだんじゃない!

そんなこと言えるのは、あんたがそんな不幸な体験をしてないからだ!


と反論されそうだ。

にもかかわらず、この世界はすべてパズルのピースのように、すべてがかちっとはまりあっている。

迫害する者、される者、奪う者、奪われる者。離婚する夫婦は、たいていどちらも離婚の星を持っており、だからこそわざわざ離婚するような運気を持っている人間を見つけて結婚している。


だが、このパズルのピースは、決して金属やプラスチックなど、硬いものでできているわけではない。

実はこのパズルは、そのピースの一個一個が、どのようにも形を変え得るものなのだ。


だから、自分が変われば周囲も変わる。

自分の形に合わなくなった存在は、自然と離れていく。

幸せになれば幸せが寄り添う。

楽しくなれば楽しみが寄り添う。

心から愛する者ができれば、愛が寄り添う。

一個のピースの変化は全体の構図さえも変えてしまう。


それは究極的な真実を言えば、個人が変われば宇宙全体が変わるとさえ言い得るのだ。


そんなことを、ものすごくわかりやすい実例を挙げながら、「鏡の法則」は教えてくれている。


お薦めの一冊です。