整体指導の依頼をくださった方が
整体指導室のあるビルの階段が上がれないことが判明。
それでも自分のカラダを感じられるようになりたくて
出張で来てもらえないだろうかと希望されたので
出張で整体指導に行ってきました。
友人が仲介で依頼してくれたケース以外での出張は初めて。
しかも階段が上がれない人も初めて。
今まで整体指導を受けていただいた方で整体指導者としての知見を拡げてくれた方々は
みなさん最初の整体指導でどう働きかけたらよいのか途方に暮れるような心身の状態だった。
不思議なことに初回に途方に暮れるような印象を抱かされた方に限って
その後も整体指導を受けに来てくださっている。
いったいどんな状態の方なのか？
初めて降り立つ駅で
伺う時刻まで時間があったのでその地区の氏神神社とおぼしき神社へ顔を出してきました。
すでに境内には６人ほどがいたんだけど
ぼくが鳥居をくぐるタイミングでカラスが鳴き始めた。
うわぁ、めっちゃ歓迎してもらってる。
そのまま本殿前で自己紹介をして祝詞を奏上。
近所の方の整体指導でこの地を訪れたことをお話して
その方の心身が健やかさを取り戻すことが出来るよう祈願した。
結局、ぼくが神社の境内を出るまでずっとカラスが鳴き続けていた。
参拝後に伺ったらピッタリ約束の時刻だった。
お会いした方は、今まで整体指導をさせていただいたどの方よりも
整体から遥かに離れた状態にある方だった。
階段が上れないどころか、自力で寝返りも打てない状態。
関節は拘縮して、手や指は変形してしまっていた。
うつ伏せにはもう数年もなったことさえ無いという。
整体指導ではどこから手を付けていけば
絡まった心身の状態が解けていくのか観察を進めていく。
その着手の１点の選び方が技術になる。
ところが全部が硬張り過ぎていて
すぐに１点を選べるような状態ではないことは明白だった。
２０年に渡って硬直が進行していて
もはや最初の１点を観察することが出来なくなっていた。
心身の状態を観察するためには、
本来ならばショックを加えていって
カラダが本来の異常を表現できるところまで緩めてあげる必要がある。
そのショックを加えていくのも難しい状態。
となると働きかけていくのは純粋に愉気が主体にならざるえない。
不整体で「感じる」力が相当失われていて
ほとんど気の感応が生じない状態へ
根気よく愉気を行っていく。
それでも愉気を受けるとぼくの気は感じられるという。
ぼくのブログを読まれていて
ふわっとした柔らかい気を感じるのかしらと予想していたのに
実際にカラダで感じられたぼくの愉気は
カラダの中に直線として入ってきて驚いたとおっしゃっていた。
型をとって愉気を行うと
カラダという水袋の中の暗闇を
愉気が光として照らすような体感を感じられる。
野口晴哉先生の愉気はまるで体内を照らすレザービームのように感じられたらしい。
先生はご自身の愉気は気合術であると説明しておられる。
整体指導を受け終わったあとには
首の付け根がシュワシュワと音をたてて弾けていますと感想をおっしゃっていた。
硬直して安定を保っていた状態であったのを
微々たるものだけど緩めることでその安定を崩したので
整体指導直後は以前よりも歩行速度が遅くなって
１Mの移動に２分も要するようになっていた。
整体指導後に、心身の居心地がいい方へ変化が感じられるのでしたら
またお声掛けくださいとお伝えして辞去してきた。
ぼくは病気のことは分からない。
カラダの自力が動き出せるよう
無意識運動が動き出せるよう
そのためにまずは異常が感じられるように。
感じないというベクトルが
感じるというベクトルへ切り替わるように。
愉気を携えて向き合っていきたい。
後日ふたたび出張の依頼をいただきました。
例の氏神神社さんへは再び挨拶をしに行くことになりました。
※あわせて読むといい記事
リブログ・シェアは大歓迎です。
アメブロでは個別の相談や、メッセージに対する返信は行っておりません。