保険会社を辞めてから飛び込んだ役者の道。
そして役者活動を止めて飛び込んだ野口整体の道。
正社員を辞めてから２０年くらいアルバイト、契約社員という非正規社員として働いてきた経験がある。
酒屋の配達
引越し
芸能人の付き人および運転手
飲食店のホールやキッチン
携帯ショップでの窓口業務
インターネット網内の調査および保守班のサポート
通信事業者のコールセンター
正社員で携わっていた業務がクレーム対応の交渉人だったために
どこの職場に行ってもクレーム対応を任されてしまう。
某携帯ショップなどはひどくて新人なのにいきなりクレーム対応されられたりした。
どこの職場でも業務評価が優秀と評価されていた。
チーム内で最高評価をいただいていた職場もいくつかあった。
５０年生きてきて振り返ってみると
どの職種でもなんとなく卒なく出来てしまうってことって
実は危ういことなんじゃないかって感じている。
高時給の非正規の職場には
長い期間ずっと卒なく業務をこなしてきた人がたくさんいる。
ただし自発的に業務に携わっている人は極めて少ない。
役者活動を支えるため
野口整体の修行を支えるためとはいえ
ぼく自身も例外ではなく長らくそういった職場で働いてきた。
やりがいを感じていなかったわけじゃないし、楽しんでいたこともあるけれど
今のように好きなことに携わって働いている感覚とは全くの別物なんだよね。
今まで働いてきた職場や人生で出会った人で記憶に残るほどの
ちょっと業務が出来なかった人で
今では社長として活躍している人がいる。
電話応対では毎回声が震えていた大学生。
そこまで電話対応が向いていない人も珍しいレベルだったのに
今では自治体から評価される会社を経営している。
資生堂ＣＭに出ていたのに舞台本番直前で逃げ出したモデルさん。
今では誰もが知るセレクトショップと提携しているジュエリーブランドを手掛けている。
男のぼくが見ても感じられるほどの個性が際立つ美しいジュエリー。
「できない」ことが明確だった人というか
その場所では「出来ない人」だった人が
今では自分の道を歩むことで活躍している。
斎藤一人さんは中学に入って
英語の授業がはじまったとき
「俺にはこれ要らない」ってすぐに分かったと言っていた。
わたしには出来ません。
わたしには要りません。
出来ないことを出来るように努力する必要なんかなくて
出来ないことには「ＮＯ」と断る。
すると自然と出来ることに注力することになっちゃう。
気が付くと自分の個性が発揮されている人生を歩んでいることになる。
だから何でも卒なくこなせてしまうって危うい。
どの職場に行ってもそれなりに業務が出来てしまうから
安定してしまうんだよね。
困っていないから
自分がやりたいという要求が高まる道へ
アクションを起こせない。
わたしにはこれ「できません」
ＮＯと声をあげることなく
たいていの人は出来るように努力し始める。
努力することに疑いすら覚えないでしょ。
努力しなきゃ出来ないことなんて
止めたらと
声を大にして叫びたい。
そこには自発的に湧きおこるエネルギーなどないもんね。
自発的エネルギーが生じるのは
努力しなくても出来ることの中にある。
夢中になれること。
没頭できること。
好きなもの。
「できない」があるほど
人生において速やかに努力せずに「できる」道に導かれていく。
「できない」って天から与えられた最大の才能なのかも。
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