野口整体の修行をしていたころ
稽古で組む仲間は普段から活元運動もしているし
特に問題の無いカラダであることがほとんどだった。
整体のカラダにふれていれば
実際に整体指導を始めて
不整体である異常なカラダ、こころに出逢えばすぐに分かると教わった。
ふだん札勘をしている銀行員は
100枚の札の中に偽札があるとすぐに分かる。
一度だけ要人警護の助っ人に来て欲しいと警備会社を経営している先輩に声をかけられて働いたことがある。
演説中はどこを見ているんですかと尋ねると
ぼんやりと群衆全体を眺めろと。
要人を狙っている奴は挙動が違うので浮き上がって見えてくると言われた。
インターネットの通信不具合の調査のベテランになったときは
マンション機器や局舎機器にログインして
機器ログを見ると
何かおかしい、異常がある場合は
即、違和感として感じる。
整体指導で初めて癌のカラダに遭遇した時
見たこと、触れたことのない背骨だった。
初めて腰痛のカラダに遭遇した時
見たこと、触れたことのない硬張りのあるカラダだった。
帝王切開したカラダに遭遇した時
動かない皮膚と、気の気配でメスの痕跡が感じられた。
初めて働くことのできないカラダに遭遇した時
見たことのない背骨、感じたことのない気配の背中だった。
自分がそうだったように我慢して働いているカラダに遭遇した時
見たことのない背骨の変形と、苦しんでいる気配の背中だった。
死別や、婚約破棄した直後のカラダに遭遇した時
指先が焼けるような痛みを感じて
その苦しみや悲しみが伝わってきた。
言葉がない先天性脳障害のカラダに遭遇した時
手のひらから澄んだ静けさが伝わってきた。
その静けさは思考がない内的状況の表現だった。
ふれて愉気をしていると
感応して
ぼくの涙が流れてくるカラダに出会うこともある。
当然、涙を誘導するようなこころが伝わってくる。
稽古していた時には出会うことのなかった
穏やかに、無事に過ごせていないカラダには
ちゃんと異常や違和感が表現されていた。
背骨の弾力や転位
皮膚の弾力や、緊張と弛緩
気の気配や
気の閊えが黒く見えたり
カラダから異臭がしたり
様々なカラダからのメッセージ。
見慣れないものを観たなら、ふれたなら、感じたなら
やっぱりそこには無事に過ごせていない何かがあるんだよね。
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