ふつう自分のカラダは自分が操作している、と思っている。
手を動かして、
指を動かして、
足で歩いて、
しゃべる時は口を動かして。
じつは動かせているのは運動系だけなんだよね。
意識で動かしている回路は錐体路系運動と呼ばれる。
そして、みんな錯覚する。
自分が自分の体をコントールしているのだと。
自分の頭が、自分の体のＯＳ（operating system）なんだって。
だから病気になると、頭で考えて
病院に行かなくちゃ
薬を飲まなくちゃ
サプリメントを摂らなくっちゃ
どこかで覚えたカラダにいいことを頭で考えてやろうとする。
ところが、カラダの大部分の働きは無意識運動で営まれている。
無意識の運動である錐体外路系運動によってカラダは運営されている。
呼吸、消化、血液の循環、皮膚の再生などなど。
ほとんど全て。
意識で営まれてる働きって、１％もあるんだろうか？
この本当のＯＳの力が弱まると、自分で回復していく力が弱くなる。
完全に無くなれば死が訪れる。
整体であるとは、異常を速やかに不快感や痛みとして感じて、本当のＯＳが自然と働いて、偏った疲労を回復できる体のこと。
ホメオスタシスが働いている状態。
ＯＳは異常を感じないと作動しない。
異常を感じる＝回復へのスイッチ
だから痛みを緩和して死を迎えてもらうという終末医療の現場なら、無痛の意味があるけど、生きたいひとを無痛にするなんてＯＳを理解していない。
風邪もひかないなんていうのは、本当のＯＳが機能していない鈍いカラダ。
異常や疲労があれば、サッと熱を出して風邪がひけるカラダが敏感なカラダ。
背骨の弾力が失われ胸椎3番と４番がくっついてくると、
体のＯＳは風邪をひいて熱をだして胸椎3番4番の弾力を回復しようとする。
それなのに頭という勘違いＯＳが、薬を飲んだり、サプリを摂ったりして、
本当のＯＳがやっと出した熱を下げようとする。
ひどい人は、カラダが頑張って出した熱に対して、
病気だぁ～ 
風邪だぁ～
インフルだぁ～
と怯えてしまう。
いやいやいやいやいや
その熱、めっちゃあなたのカラダが頑張って出したやつなんですけど・・・・
カラダの状態が一番異常なのは、熱を出す直前。
熱が出せたら、ＯＳが作動したってこと。
回復の過程に入ったということ。
だから、カラダに対してありがとう、ご苦労様って声をかけてあげればよいだけなの。
体験を通じて、そのことが腑に落ちると不必要に熱に怯えなくなる。
実際に触れてみるとすぐに分かるんだけど、クスリで風邪が治ったと言ってても、背骨の弾力は回復していない。
自力で出せた熱だけが、背骨の弾力を回復させることができる。
OSの目的：背骨の弾力の回復・偏り疲労の解消
だから目的達成前に熱を下げられちゃうと、カラダは目的を達成できない。
解消させたかった偏り疲労や異常をそのまま抱えて過ごすことになる。
サプリメントは継続して飲むものって言っていた人がいるけど、
外から補助して健康が保たれているのならば相対的に体の力を奪っていることになる。
異常感をなくしていくという行為は、本当のＯＳが働かないようにしている。
だから、どんどんカラダは鈍っていく。
結果として、新しくて、不思議な病気もどんどん増えている。
そりゃ増えるわけだよ。
ＯＳが働かなくなるようにわざわざしているんだから。
カラダを鈍らせていくものが世界には溢れている。
高めなきゃいけないのは、本当のOSである無意識運動なのに。
ぼくが知る限り、ダイレクトにOSの訓練ができるのは活元運動と自発功くらいじゃないのかな。
活元運動は、頭をポカーンとさせて、カラダを緩めると勝手に動き出す運動。
人間の頭がいっさい関わっていないからこそ、信用できる。
カラダがしたい調整をカラダが勝手にやっているだけなんだから。
風の谷のナウシカが言っているよね。
「人間が汚してしまった水と土。
汚れているのは土なんです。
この森（腐海）はその土をきれいにするために生れてきたんです。
あなたがたはその森を焼こうと言うの？」
自然に対しての彼女の言葉を、カラダという自然への言葉へ翻訳するのなら
「偏ったカラダの使い方や間違った言葉の使い方のせいで汚されてしまったカラダ。
疲れているのはカラダなんです。
この熱はそのカラダを回復させるために生れてきたんです。
あなたがたはその熱を下げようと言うの？」
ナウシカならこんな風に言ってくれるかも 
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