人間の手には2種類ある。

 

ひとに触れる手と、ものに触れる手。

 

 

 

 

 

ひとに触れる手は、相手の肌に触れるとなじんでいく。

 

触れている面には決して力がはいっていない。

 

もちろん決して握ったりしない。

 

柔らかいままで相手に触れる。

 

だからいろんなことが伝わってくるし、感じられる。

 

 

 

 

 

 

好きなひとにふれる最初の部位って、手でしょ?

 

最初がくちびるなんてことはないよね笑

 

 

初めてふれた瞬間、まちがいなく手に注意が全集中していたはず。

 

手で恋人を感じとろうとしていたはず。

 

たいていは嬉しい~だったと思うんだけど、中には違和感を感じる人もいる。

 

違和感は手の皮膚感覚で生じたもので相性に直結する要素。

 

 

 

 

手からいろんなものが伝わってくる。

 

 

 

 

 

元床屋だった人に、行ってごらんと紹介された銀座の床屋さん。

 

理髪の日本チャンピオンの方。

 

髪にふれられてすぐにわかった。

 

あ~~、この人は上手いなって。

 

ふれ方が繊細なの。

 

普通の手のふれる強弱レベルの目盛りが5だとしたら、20くらい目盛りがあるんじゃないかって手をしてる。

 

今まで感じたことのないレベルびっくり

 

感じとってもらっている情報量が多いから、

 

安心して委ねられる。

 

 

 

 

 

美容室に行くとシャンプーだけ新人さんが行っている店があるでしょ。

 

ただ頭にふれてシャンプーする作業なんだけど、あきらかに上手、下手があるよね。

 

ふれる手に違いがある。

 

 

 

 

 

役者の体操の授業にて

 

元ウクライナ・ナショナルチームの体操コーチだった方が先生だった。

 

その先生の柔軟体操は、ものすごく怖かった滝汗

 

たぶんぼくレベルの体が硬いひとを教えたことがなかったんだと思う。

 

開脚前屈で全力でうしろから押さえてくる。

 

その押し方が、相手のカラダの硬さを感じ取ってない押し方なの。滝汗

 

人間は、イタィ~、壊れるう~、という悲鳴が最後には笑いになるってことを初めて知った。

 

もちろん表情は歪んだまま

 

笑いという震えを発生させて少しでも緩めたいというカラダの防御反応だった。

 

怖さを感じさせる原因は、

 

先生の手がこちらの状況を感じ取っていないことに尽きる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとに触れる手は、実際にひとに触れたり、合掌して手に気を集める訓練で育てることができる。

 

訓練は合掌行気法というもので、

 

指先から手のひらに向けて呼吸を吸っていき、こんどは手のひらから指先へ呼吸を吐いていく。

 

最初はイメージでいいんだけど、やっていくと呼吸と一緒に動いていくもの、すなわち気を感じとれるようになる。

 

最初は薄くなんとなく感じていた気は、繰り返し合掌行気法を行うことでじょじょにハッキリと感じとれるようになる。

 

そして手のひらは熱感を帯びてくるようになる。

 

 

 

 

 

面白いのは、気は凝集力でもあるので皮膚の新陳代謝が活発になり

 

手の皮膚がボロボロと消しゴムのかすのようにとれていく。

 

この脱皮を何度が繰り返すことで手は敏感になり、ひとに触れる手になっていく。

 

気が集まってくると手のひらは温かく、赤くなり、皮膚に湿気が出てくる。

 

真冬でもハンドクリームがいらなくなる。

 

手は育てなければ、ものに触れる手のまま。

 

 

 

 

 

手が育ってくると様々なことを感じられるようになる。

 

温かいや冷たい

 

呼吸のリズム

 

湿気の有無

 

 

気の気配。濃淡

 

気のつかえ

 

相手の注意が触れている処に集まってきているか

 

皮膚の緊張

 

穴があいているように感じる皮膚の弛緩

 

筋肉の強張り

 

骨の強張り

 

悲しみや喜び

 

 

 

 

 

 

ぼくが師匠に初めて触れられて背中に愉気していただいたとき

 

ものすごい安心感に包まれた。

 

カラダという水袋の中で、気を通されたぼくの背骨が浮き上がって感じとることができた。

 

なんて宝物みたいにひとに触れる方なんだろうと感動した。

 

師を見つけ出した瞬間でもあったクラッカー

 

 

 

 

 

きっかけは師匠のふれる手だった。

 

50年ひとに愉気し続けてきたせいで

 

手に気が集まっているのが常態になり、おサルさんのような真っ赤な手だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

あなたはどんな手になりたい?

 

 

あなたの記憶に残っている手は誰の手だろう。

 

 

 

 

 

 

 

ぼくは縁があってふれた方の人生において、

 

記憶に残る手としてぼくの手が刻まれたら嬉しいと思っている。

 

ぼくにとって師匠の手がそうであったように。

 

 

 

 

 

 

 

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