最近は東洋医学的な知見にシンパシーを感じているのですが、まずは下記の動画を紹介したいと思います。

 

尿意が増す理由も解説!なぜ、膀胱がんになるのか?

 

動画では膀胱がんが話題になっていますが、頻尿の背景には緊張・不安といった自己防衛本能があるのだと思われます。

試験の前におしっこに行きたくなったりするのはよくあることですが、それが慢性的に続くような状態になると腎の機能の不調となって泌尿器系に不調を来すのだとか。

 

排尿というのは畜尿=緊張・我慢状態から、排尿=弛緩状態という交感神経・副交感神経のダイナミックな働きだと思うのですが、緊張状態がずっと続くと緊張を緩めようとして常におしっこを出したくなるわけです。

 

問題は、自分が緊張・不安状態に置かれていてもそれが適切に認識できていない、あるいは、内心認識できていても義務感や責任感からそれを無視したり、我慢したり、ごまかしている、という認知の歪みにありそうです。

過去記事でも触れたかと思いますが、おしっこにまつわる不調の心理というのは「我慢の心理」が背景にあるのではないでしょうか。

 

ストレスは腹直筋を硬くさせると言いますし、ストレスで胸が硬くなってくると呼吸も浅くなって全身が虚血状態になってしまう。

腹直筋といった体幹部が過緊張になると脊椎が崩れてくるので、代償姿勢で腰痛や背中・肩がバキバキになったりしますし、骨盤底筋も過緊張状態が続くことになるのでしょう。

機能性ディスペプシアといった、検査では異常がないものの食道やのど、胃部に痛みやこわばりを感じるのも、ストレスによる筋肉の過緊張が慢性化しているという状態ではないかと思っています(恥骨からのどまでは筋膜経線といったつながりがあるので腹部の緊張と関連していると思っています)。

 

筋弛緩効果のある向精神薬・抗うつ剤などが奏功するケースというのはこうした筋肉の緊張をまずは強制的に緩める、という点にあると思います。

 

個人的には、我慢の状態というのは体の運動構造からも語ることができるのではないかと思っています。

すなわち、慢性前立腺炎は座りっぱなしに多いという言説がありますが、そもそもヒトにとっては長時間座っているということ自体が異常な姿勢であって、座りっぱなしというのがすでに生理的に我慢を強いる状態なのではないでしょうか。

エコノミー症候群を例にとるまでもなく、ヒトというのは長い時間座るようにはできていないのではないかと思います。

 

座りっぱなしという状態に加えて、

・嫌な人間関係が長期にわたり続いている、けど我慢せざるを得ない

・社会的・家庭内の立場として嫌と言えない、間違いが許されないような緊張状態が続いている

・仕事の量が多すぎる、内容に飽きている、けど我慢せざるを得ない、身の振り方を変えることに不安がある

・本当は別のことをしたい、もっと自分の別の部分を評価されたい、でも自分は何をしたいのかわからない、それを探したり考える時間もない

 

こんな生活が何年も続くと、慢性的な我慢状態(広い意味での欲求不満)が続いて、冷え性が進み、時折胃腸の不調を感じるようになり、眠りが浅くなって朝パッチリ目が覚めない、肩・腰が常に痛い、で、ある日突然の頻尿になったり生殖器周辺の痛みや不快、そのほか下痢やパニック障害のような自律神経失調と言われる症状がでるようになる。

こういう背景と経過が、慢性前立腺炎とか間質性膀胱炎で起こっていることなのではないかと思っています。

 

余談ですが、慢性前立腺炎や間質性膀胱炎がパニック障害のような状態も伴う場合(自分もそう)というのは、症状が強く出ている時はなかなか地獄ですが、治まってくるとその後はしばらくスッキリする感じがしませんでしょうか?

これは、身体が本能的に緊張することの反動で緩んでくる現象だと思っており、かのドストエフスキーも「てんかん発作は気持ちのよいものだ」的なことを言ったとか言わないとからしいのですが、そういう類の現象なのだと思っています。

 

 

と、まあまあ、こういうことを思うようになって、ついに自身も環境の調整に乗り出しました。

具体的には、しばらく仕事から離れることにし、その間、いくつかの専門家にも助言を仰いだりするつもりです。

もちろん、環境だけが唯一の原因というわけでもなく、半分は自身の感受性の問題(我慢してしまう傾向、感情を表に出さない癖)なので、これについても助言と手立てを検討しています。

 

自身のストレスの問題については別の記事にしようと思っていますが、慢性前立腺炎や間質性膀胱炎というのはどちかというとエネルギーが枯渇したり生命力が弱っていくような疾患ではなく、有り余ったエネルギーが行き場を失っている状態なのではないかとも感じています。

座りっぱなしというのは、ヒトの本能としての動きまわるエネルギーを押さえ込むものであり、そのイライラがいろんな不調になってしまう、と。

もっとも長時間労働だと前提として体も脳も疲れ切ってしまうので、当然心身が疲れて弱っているということはあると思いますが、その奥にはどちらかというと鬱滞したエネルギーが出口を求めている、という心理があるように感じます。

 

ストレスへの対応については、必要なのは癒しではなく、ストレスの発散。

それも、強烈な発散がよいのではないかと予感しています。

ですからアニマルセラピーとかアロマテラピー的な静かな癒しというより、大声を出したり、犯罪にならない程度に物を破壊したり(皿を割る)、ドラムをぶっ叩く、アップテンポなダンスを踊る、泣く、といった動的なストレスの発散がよいのかもしれないと感じています。

 

もっとも、腹痛が強かったり、膝や肘が痛い、めまいがするといった体調ではこうもいかないでしょうから、症状へのケアもうまく模索しながらだと思いますが。

 

環境については、現時点ではまずはストレス要因から離れるという段階ですが、その後はどうなるかは未定です。

わかりもしない将来のことを考えるだけ、余計にストレスになりそうですので。

環境が変わらいなと同じことを繰り返しそうですし、環境が変わっても自分が変わらないと同じようなことになるのかもしれません。