自身は少年期からネコ背、O脚傾向で、太ももの外側が張る、歩くと向こうスネが張ってくる、という自覚がありました。

社会人になってデスクワークをするようになると肩こり、背中の張り、首コリが悪化したりもしたのですが、おそらく慢性前立腺炎とか間質性膀胱炎になる背景として、こうした姿勢の悪さは大きく影響していると思われます。

 

・ネコ背、巻き肩、首が痛くなりがち

・O脚、太ももの外側が張りやすい

・長時間歩くと向こうスネが張る、坐骨神経あたりのお尻が硬くなったり痛くなる

・慢性腰痛(前かがみで痛くなる)、くしゃみをするときに腰が抜けそうになる、尾骨周辺が痛い

・股関節に違和感がある、股関節が詰まる感覚がある(長時間椅子に座ると鼠径部が痛くなる、正座でお辞儀するときに股関節でストップしてしまう感じ)

・冷え性(特に下半身)

自身の身体的な感覚として、上記のような自覚があり、これだけに限りませんが当てはまるケースは結構あるんじゃないかなと思います。

 

姿勢の崩れというのは体の使い方の悪さばかりではなく、ストレスなどの心理状態(お腹が硬くなるとか)、食べ過ぎによる内臓への負担、目や頭の疲れなど、実に様々な要因がありうるわけですが、症状を自覚してからは下腹がポッコリ出たとか過去記事でも書いているので、胸郭とか肋骨といった上体の下垂、腰椎や仙骨の狂い、股関節の変位など様々な崩れが同時多発して、内臓が圧迫されたり呼吸が浅くなったりして自律神経失調になっているのかなと思っています。

首が狂ってくれば鼻づまり、めまい、頭痛になったりして、いろんな不調になるので、慢性前立腺炎では多様な症状が出るなどと言われていますが、どちらかというと慢性前立腺炎とか間質性膀胱炎になるような状態(姿勢の崩れ)というのはいろんな不調が出てもおかしくない体の状態と表現したほうがよさそうに思っています。

 

自律神経失調になると睡眠の質も低下し、骨格・筋肉、内分泌、脳など、様々な疲労の回復が阻害され、日中はやたら眠いが夕方になるとようやく覚醒してくるとか、生活リズムも狂ってくるでしょうし、精神面もネガティブな方向に振れてしまうかもしれません。

こうなってくると体だけの問題ではなく、精神的にもノイローゼとかうつ状態というのか、ひどくお疲れモードになってしまうこともあるかと思っています。

 

ですので、大雑把に言えば、よく眠れるようになれば自ずといろんな不調は改善してくるのだと思っています。

もっとも寝ること一つとっても、夜遅くに食事を摂らないようにする(寝ている間は内臓を休める)、モニターを見過ぎない(目の疲労で交感神経優位になってしまう)、寝室が寒くならないように温度・湿度をうまく調整する(寒いと交感神経優位になる)、寝ている時の呼吸で体が整っていくので呼吸がまともにできるような体に整える等々、検討の余地はたくさんありそうです。

 

 

ここまでが前置きということで、前置きが長くて申し訳ないのですが、今回はO脚傾向とか股関節、鼠径部の話題を書いてみようかと思います。

まず、O脚傾向のある方にオススメできるのではないかと思ったのが下記の動画です。

 

バレエの6番ポジションのターンアウトを整体的にみると|『気をつけ』との違い

 

【外もも硬い】タイプ別のセルフケアまとめ|①股関節硬い②内転筋弱い・外側体重③スネの外側疲れる

 

バレエのターンアウトしやすくする股関節の動かし方のコツとストレッチ

 

座るだけ。内もも使って【骨盤立てる】コツ

 

つま先をハの字(内股)にしてから踵を寄せて立つ、ということで体感できるのがバレエの6番と言われている姿勢らしいのですが、太ももの外側が張りやすいような人はこうした内転筋が使われる立ち方、座り方、歩き方ができていないのだろうと思われます。

普通に足をそろえて(気を付け状態)しゃがみこむと脚の外側が張ってきてしまい、この6番の姿勢でしゃがみこむと脚が内側にキュキュと寄るような感覚があるはずで、明らかに内ももにかかる感覚が違うはずです。

 

この辺の股関節の感覚は合気道などにおける撞木の足などとも共通しているのでしょうかね(おそらく仙骨とか仙腸関節の可動が重要なのだと想像していますが…)↓

 

「姿勢と技 鍵は後ろ足の膝にあり」安藤毎夫 Attitude that determines the technique. The point is the knee of the back leg.

 

 

胸郭について書いた過去記事では太ももはやや外旋すると書きましたが、脚の内側の筋肉が関与してくると感覚的には大腿部が外旋してくるような感じになると思います(←わかりにくいですね)。

こういう立ち方ができ、歩くときも維持できるようになれば膝がねじられずに済み、太ももの外側が張ったりせず、O脚にはなりにくいのではないかと思います。

 

内転筋というのは骨盤底筋ともつながっているので内転筋を正しく使うことで股関節や骨盤底筋の不調(尿漏れ、勃起不全etc...)も改善していくのではないかと思われます。

意識すべきことの一つとして、内転筋が使われるような姿勢、身体操作があるのではないか、ということですね。

 

 

もっとも、骨盤底筋というのは恥骨を介して腹壁など上半身にもつながっているので、上半身の改善も必要だと思っています。

股関節についても、腰椎で上体を支えられていればよいのですが、腰が崩れると上体の重みが股関節に来てしまうというべきか、重心が崩れて股関節に負担がかかってしまうような状態になってしまいそうです。

この点については、首を伸ばして肩を下げる姿勢により胸郭を上げ、胸椎に自然なカーブができるよう意識しています。

ポイントは、股関節とか腰が不調だからといって下半身ばかりいじっていても限界があり、上半身の改善も必ずセットになるのではないか、と思っています。

 

上半身の問題についてはネコ背というのが大きなテーマで、ネコ背による内臓圧迫なども問題なのですが、胸郭や肋骨の下垂・可動の制限により呼吸が浅くなることの問題がとても大きいと思えてきます。

ネコ背からくる呼吸の浅さ問題は書き出すと大変な分量になりそうなので別の機会に記事にしてみたいのですが、トピックだけ挙げていくと、

・代謝の低下

・血行不良(血液ドロドロの多血症になるかもしれない、冷え性が悪化する)

・筋肉はもとより脳の疲労もとれない

・自律神経失調

・呼吸が浅くなると利尿ホルモンがでて頻尿になることがあるらしい

とか色々な問題がありそうです。

 

 

ということで、内転筋が働く姿勢がよさそうに思うというお話しでしたが、姿勢の矯正についてはやはり専門家に手取り足取り指導してもらうのが一番だと思います。

 

それにしても調べれば調べるほど、筋肉の緊張と弛緩、骨格、血流、脳神経的な領域、生活習慣、ある種の心理状態(あと個人的に気になっている感染症)など、関連するトピックが際限なく広がってしまい、文字でこれらを説明しきるのは難しいなと感じるようになりました。

それだけ人間の心身は複雑な関連があり、それが刻々と変化しているということなのでしょうが。

 

慢性前立腺炎ではスクワットがよい、とか、ウォーキングなどの軽い運動がよい、といった解説をみかけますが、自身の感覚ではそんなに単純な問題ではなさそうです。

慢性前立腺炎にスクワットが効果的なのかはわかりませんが、スクワット一つにしてもとても複雑な運動ですし、そもそも立ち方、歩き方がエラーの状態だとスクワットどころではないでしょう。

崩れた姿勢で運動を続けると、下手したら余計に体が歪んでしまうかもしれませんし(なので自身は筋トレを辞めてしまいました)、薬を飲んでも姿勢は良くならないので、最近は姿勢への取り組みに注力しています。

 

コーヒーや刺激物が良くない、足を組むのはやめましょう、ストレッチしましょう、といった解説もおおむね正しいのだと思うのですが、ちょっと説明がファジーな感じがしますし、ではどういうストレッチがよいのかという領域になるととたんに情報が乏しくなるような気がしており、よく見かける解説の一歩先というか、もうちょっと深堀りしたところを探ってみたいと思っています。