間質性膀胱炎、あるいは間質性膀胱炎状態になってしまっている慢性前立腺炎で地味に体力を削られるのは、明け方に膀胱に尿が溜まると痛い、違和感がある、その結果眠りが浅くなるということではないかと思います。

 

数時間したら目が覚めてしまい、悶々とするというのが慢性的に続くと、睡眠という最高の回復の機会が阻害され、いろいろな体調不良のもとになってしまいかねません。

もっとも、睡眠については現代人はパソコン仕事やスマホの見過ぎで目や頭が緊張していることが多いので、睡眠一般という意味では寝る前に目や後頭部に蒸しタオルで温湿布をすることをオススメしたいとも思っていますが。

 

さて、自身も時折、明け方に膀胱の違和感が出て眠れなくなるということがあるのですが、手っ取り早いのはトリプタノールの服用だと思います。

トリプタノールの効果として、催眠効果があるので眠りが深くなる、とか、神経伝達物質を抑制する効果もあるらしいので敏感になっている膀胱からの神経信号を鈍らせることで違和感はかなり減ったという経験をしています。

 

ただ、薬なしでも明け方の膀胱の違和感に対処できないだろうかと考えており、明け方に膀胱の違和感・痛みが出るようなときは、半分寝ぼけながら横寝の姿勢をとったり、体をアチコチ動かして、どういう姿勢なら楽になるのかを試したりしています。

 

この点については、あくまでなんとなくですが、現時点の感触では「立て膝で寝る姿勢」あるいは「お尻の下に座布団のようなものを敷いてお尻が軽く浮くような姿勢」なら違和感が軽減するのではないかと感じています。

(まあ、一番効果があるのはいったん起きて排尿して二度寝することですが…)

 

「立て膝で寝る姿勢」というのは腰痛対策としても紹介されていることもありますが、おそらくこれは腰椎5番や4番といった腰の下部をゆるめる姿勢だと思われます。

腰椎5番というのは膀胱、前立腺に関係する腰骨らしいので、これをゆるめると楽になるというのは確かにわかるように思います。

極端な姿勢ですが、「頭が下で腰が上」、歯医者で治療を受けるときに頭側が下がるようなリクライニングシートがありますが、ああいう姿勢だと腰椎がゆるむ結果、結構楽になるのではないかと想像しています。

 

また、明け方に膀胱に違和感がでるときというのは、前の日に何を飲んだり食べたりしたかも振り返る価値があろうかと思います。

夜にコーヒーやお茶を飲んだり、辛い物を食べたり、とか、摂取するものでそうした違和感が出やすいということも十分考えられます。

 

 

もっとも、凝り性かつ疑り深い自身としては、そもそも痛いのは膀胱なのだろうかというが気になるところです。

間質性膀胱炎では膀胱内膜の傷に尿なり刺激物が染みて痛い、という解説があり、実際尿が溜まると違和感が出るのでそういう面もあるのだろうと思います。

痛みのメカニズムはかなり複雑なので素人が考えても限界はありますが、あえて想像してみれば、

 ・尿が溜まって膀胱が膨らむ結果、その周囲の筋肉に圧がかかって痛みや違和感がでる(痛いのは膀胱ではなく筋肉もしくはその周囲を走行する神経、脊椎への物理的圧迫etc...)

 ・前日に摂取した飲食物に含まれる刺激物(カプサイシン、カフェイン)が特定の受容体に結び付く結果痛みを感じる(辛いは痛いと同じ)

 ・明け方に痛い、違和感があるということは寝冷えと何らか関係するかもしれない

といったこともありうるように思えます。

 

間質性膀胱炎や慢性前立腺炎では過敏性腸症候群になる方もいらっしゃいます。

自身も過敏性腸症候群の症状がでるようになったのですが、便が溜まると痛みや吐き気とか迷走神経反射が出る(便や放屁をすると楽になる)、下痢気味になる、急な便意を催す、といったことがあります。

おそらく過敏性腸症候群も腰椎や骨盤の問題と深くかかわっていると思われ、男性の私が言うのはお叱りを受けるかもしれませんが、現象としては重い生理痛と似た状況ではないかと感じています(骨盤の開きが悪く交感神経優位になり様々な痛みや深い症状がでる)。

 

で、下痢の時は確かに腹部が痛いし腰も痛いわけですが、しかし、下痢の時というのは別に腸に傷ができて便が傷に染みて痛いわけではない。

蠕動運動の異常による神経性の痛みが下痢の時の腹痛なのではないか(?)と思うのですが、そうなると尿が溜まって膀胱が痛いというのも傷に染みて痛いということももちろんあるのでしょうが、それ以外に、神経過敏になって痛みを感じているということもあろうかと思われます(そういう解説もあると思います)。

 

何が言いたいのかというと、膀胱の傷さえ治れば痛みや違和感がなくなる、というのはちょっと違うかもしれないということです。

傷も問題ですが、神経過敏の状態を改善するのが重要かもしれず、現時点ではその背景に腰椎や骨盤の状態、さらなる背景として足首や手首(←手首は骨盤の変位に関係するらしい)とか思いのほか意外な要因が絡んでいるように思っています。

(この点、神経過敏については抗うつ剤や向精神薬の服用で一定の改善・軽減ができると思いますが、それとて対症療法です)

 

なお、痛みに関しては反射という現象もあるそうで、関連痛といってもよいかもしれませんが、「ここが痛いと特定の別の箇所が痛くなる」ということもあり、これについてはリンパの問題も関係していそうなのですが、リンパについては長くなるので今回は割愛します(ご関心のある方は「チャップマン反射」で検索してみてください)。

 

あとは膀胱が伸展するときに痛く感じる、というのもありますが、これも膀胱が膨らむ・伸びるから痛いのかよくわかりません。

尿は少量で頻回に出るということも多いので、そもそも膀胱が伸びきるまで満タンに畜尿しているのか、膀胱はそれほど伸びきっていないのではないか、というのがこの疑問の出どころです。

確かに、結核性の間質性膀胱炎では最終的に膀胱がミニトマトくらいに線維化・委縮してしまう(ちょっと怖いですね)ということがあるらしいので、膀胱が委縮してしまったら畜尿のキャパシティが減ってちょっと尿が溜まっただけで膀胱が伸展するということはあるかもしれません。

ですが、おそらく間質性膀胱炎と診断される方の多くはそういう経過にはならないことも多いのではないかと想像しています(自身が今後そうなる可能性は否定はできませんが…)。

この点については、自身を診ていただいた主治医の話では、膀胱の伸縮については見かけ上のことも多いということも聞いており、膀胱の周囲の筋肉がガチガチにこわばっているので膀胱が膨らまないように見えるということもあろうかと思われます。

 

妙な話ですが、腹部の張り感が強いときというのは、排尿をするときに「第一陣、第二陣」のような感じで、いったん尿が出たあと、またあとから尿が上から降りてきて再び出るというべきか、イメージとしては膀胱が「ひょうたん」のような形になっているような感覚があります。

この辺の感覚は、筋肉のこわばりの影響で膀胱が変形しているような現象もあるんじゃないかなと感じるところです(エビデンスはありませんが)。

 

 

忘年会シーズンの飲み会後に書いているので話がアチコチ散らかってきました。

明け方に膀胱の違和感が出るのは体力を消耗するので地味につらい現象ですが、最近はそういう時もどうしたらマシになるかちょっとした観察と実験をしてみています。

今日は中華料理で忘年会だったので、いつになく香辛料やらいろいろ食べましたが、これがどうなるかとか、観察をしてみたら新たな発見があるかもしれません。

もとよりNG食とかはほとんど気にしていないですし、食事の内容は自身の体調にはあまり影響がなさそうな気配なので今晩は大丈夫かなと思っていますが。