抑鬱亭日乗 -33ページ目

抑鬱亭日乗

複数の精神疾患を抱える者の独言を忌憚なく収録する
傾いた視線からこの世はどのように見えるのか

 少々値の張る専門書を購入した。

 購入してみないと、その内容の詳細を見ることができない。

 止む無く中身を見ずにネットで注文した。

 

 その書籍は学術書というべきなのかもしれない。

 一般に売れるものではないため、数量限定で出版したと推測される。

 贔屓にしている書店の大阪本店に在庫があるが、連休中は休業している。

 営業していても、コロナウィルスが恐ろしいので大阪には行けない。

 在籍していた大学の図書館にもない。

 

 京都で複数の支店を有する本屋の在庫を検索すると、「在庫僅少」と表示された。

 しかも二つの支店に僅少ではあるが在庫がある。

 小生は「在庫僅少」を信じてしまった。自分のメディアリテラシーのなさが露呈された。

 ここで店に電話し、取り置きをしてもらってから店に行くべきだった。

 

 急いで店舗へ行き、検索機でタイトルを入力すると「在庫僅少」と表示された。

 案内の紙を印刷し、その棚へ向かう。

 だが、いくら探しても目的の書籍が見つからない。

 店員に事情を説明し、店員と一緒に探すが発見には至らない。

 無いものは仕方がない。

 

 「在庫僅少」のもう一つの支店へ行く。

 その店舗で検索機に再び「在庫僅少」と表示されている。

 「次こそは内容を確認できる」と期待し、探すが見つからない。

 ここでも店員に事情を説明し、一緒に探すが、発見できなかった。

 

 在庫がないなら「在庫なし」と表示してもらいたい。

 今でもネットで書店の在庫を検索すると「在庫僅少」となっている。

 在庫がないなら「在庫なし」でよい。

 

 ニュース番組は毎日コロナウィルスをとりあげている。

 誰がいつどこで罹患するのかわからないので、コロナウィルスの最新の情報は必要である。

 

 ここで疑問が生ずる。

 電視台のテロップや新聞ではコロナウィルスの「収束」という表記をしている。

 小生は「収束」ではなく、「終息」ではなかろうかと疑問に思う。

 

 手元にある国語辞典で調べてみよう。

 『岩波国語辞典 第七版』で「しゅうそく」を引くと、664頁に記載されている。

 

 「収束」は「おさまりがつくこと、おさまりをつけること」を意味する。

 例文は「事態をーする」という表現で示されている。

 これによると、「収束」は目的語を必要とする他動詞の性格を有する。

 

 一方、「終息」も同じ頁に収録されている。

 「終息」は「やむこと、終わること、絶えること」を意味する。

 例文は「内乱がーする」と示されている。

 そうすると、「終息」は自動詞の性格が強いように考えられる。

 

 コロナウィルスの終焉は「おさまりがつく」のか「終わること」なのか。

 猛威を振るうコロナウィルスを人類はコントロールできないと解すべきであろう。

 コロナウィルスを目的語として使用する他動詞の「収束」は適切であろうか。

 コロナウィルスの猛威は「終わること」が適切であろう。

 このように考えるとコロナウィルスには自動詞の「終息」を用いるできであろう。

 

 先程、緊急事態宣言を31日まで延長する旨の報道がなされた。

 5月初旬での緊急事態宣言解除は時期尚早である。

 いつまで続くのか不安である。

 

 職務上、個人や法人の経営状態を把握する必要がある。

 飲食店はかなり苦しい状態である。

 店の経営には多くのカネが必要である。

 飲食店を訪れる客は減り、売上高は目を覆いたくなる金額である。

 これをあと1ヵ月程延長すると、経営難に陥り路頭に迷う御仁が続出する可能性がある。

 自宅を担保に銀行から借入をしているが、返済できずに自宅を競売にかけられそうな御仁もいる。

 

 人命を最優先するのは当然である。

 しかし、カネなしに人は生活できない。

 中小企業の経営者や個人事業者は苦しい時期が続く。

 コロナウィルスが早く終息することを願うばかりである。

 コロナウィルスの影響は当面続くようだ。

 5月上旬で緊急事態宣言を解除する予定だが、解除できる状態ではない。

 小生は5月下旬頃まで今の状態が続くと解している。

 

 毎年、4月上旬から5月下旬を楽しみにしている。

 美術館や博物館で特別展が行われる。

 小生は数百年前、数千年前に使われていた古いモノや美しい絵画をこよなく愛している。

 これらを1日中、満喫できるのがこの時期である。

 

 今年はコロナウィルスの影響により、博物館、美術館が全て休館している。

 開館前に神戸へ行き、昼前に大阪、夕刻に京都の美術館を訪れる。

 博物館、美術館は三蜜の要件を全て満たしている。

 感染者の増加を食い止めるには、閉館するしかない。

 

 コロナウィルスは小生の楽しみを奪った。

 連休に贔屓の書店へ行こうとしたが、すでに営業休止が決定している。

 購入を検討している高価な専門書があるが、内容を把握してから購入したいので、入手できない。

 

 当たり前の日常は失って初めてその価値に気付く。

 

 マスコミ諸君の報道によれば、政府は国民一人当たり10万円を給付することを検討しているようだ。

 コロナウィルスの影響で収入が減った御仁には有難い制度であろう。

 

 この10万円について疑問がある。

 小生が仕事している場所はコロナウィルスの影響など言ってられない。

 先日、確定申告が終了し、現在2月決算の申告が迫っている。

 それが終わると3月決算が控えている。

 やらねばならぬことが多いので、仕事は減らない。

 ということは、収入も例年通りであろう。

 

 収入に影響がない者が10万を受け取ると、国から「返せ」と言われる可能性がある。

 そうすると確定申告で10万円返さねばならぬ。

 そうすると、納付税額に10万円をプラスするのだろうか。

 ということは、10万円を貰って返すということになる。

 手数がかかるだけで、意味はない。

 

 この辺りのことは議論されているのだろうか。