余命 | 抑鬱亭日乗

抑鬱亭日乗

複数の精神疾患を抱える者の独言を忌憚なく収録する
傾いた視線からこの世はどのように見えるのか

 今年の2月中旬頃、一人の老人が現れた。

 この老人は過去の記事でも出演している。

 

 その老人は「ワシ、もう死ぬんですわ」と元気に話していた。

 癌が見つかったが、手遅れで治療はできないと医師に告げられた。

 「できれば東京オリンピックを観て死にたいんですわ、グワハハハ」と言っていた。

 

 先日、その御仁の体調が急変しお迎えが来た。

 その数日前まで仕事をしていたようだ。

 あのようなエネルギッシュな御仁も病には逆らえないらしい。

 

 人には生まれる前からそれぞれ寿命が決まっているのだろうか。

 あの快活な御仁が体調を崩し数日でこの世を去った。

 

 日頃から抑鬱気味の小生は自分の寿命を知ることが怖い。