領土 | 抑鬱亭日乗

抑鬱亭日乗

複数の精神疾患を抱える者の独言を忌憚なく収録する
傾いた視線からこの世はどのように見えるのか

 先日、国会議員が飲酒し問題を起こした。

 戦争により、北方領土を取り返すことについての是非を問うた。

 

 先の大戦により、一般人を含めおよそ310万人が犠牲となった。

 大きな犠牲を払い、日本は戦争をしない国となった。

 その結果、小生は今日も平和を享受している。

 飲酒し、問題を起こした議員も今日を平和に暮らしている。

 

 戦争が遠い過去の出来事になりつつある。

 小生の御先祖様は数名が戦死し、仏壇の近くに顔写真が飾られている。

 墓参りをすれば、戦死者の墓標がいくつも並んでいる。

 小生は戦争の結末を近くで感じる。

 戦争へ行った祖父の「人間同士の本気の殺し合いやぞ、やられる前にやるんや」という言葉を今でも忘れることはできない。

 

 祖父の言った「人間同士の本気の殺し合い」が戦争の最前線である。

 当該議員は北方領土を取り返すのは「人間同士の本気の殺し合い」が必要だと考えているのだろう。

 酩酊し、そのような発言が出るということは、日頃から戦争が必要だと考えていたのだろう。

 

 当該議員の発言は平和ボケした御仁の成れの果てであろう。

 

 戦争反対。

 

 出征するのが怖い。

 人に向けて発砲するのが怖い。

 親しい人が死ぬのが怖い。

 敵とはいえ、人間同士で殺し合いをするのが怖い。