岩石 | 抑鬱亭日乗

抑鬱亭日乗

複数の精神疾患を抱える者の独言を忌憚なく収録する
傾いた視線からこの世はどのように見えるのか

 あの報道に驚いた。

 1971年、アポロ14号の宇宙飛行士が月から石を地球に持ち帰った。

 小生はあの報道まであの石は「月の石」だと信じ込んでいた。

 

 最近の研究により、月から持ち帰った石は地球の岩石であることが判明した。

 月から持ち帰った石は40億年以上前の地球の石であり、地球では最古の石であるようだ。

 これを驚かずして、何を驚くのか。

 月の石は40億年以上前の地球の石である。

 

 これまで、月の形成について二つの説が有力であった。

 一方は月がどこからか飛来し、地球の衛星となったという説である。

 もう一方は、40億年以上前に地球に小惑星が命中し、地球から飛び散った岩石が月を形成したという説である。

 

 最新の研究が真実であるなら、月は地球の残骸であると考えられる。

 それから永い時が経ち、20世紀に地球へ地球の遺骨を持ち帰ったのではなかろうか。

 

 あの時、地球に衝突した小惑星が再び地球に命中すると、どうなるのだろう。

 一瞬で文明は滅び、一部の生物が辛うじて生き残るのではなかろうか。

 

 自然科学は奥深い。

 純粋文系の小生には、自然科学の研究が常に驚きの対象である。