銀杏 | 抑鬱亭日乗

抑鬱亭日乗

複数の精神疾患を抱える者の独言を忌憚なく収録する
傾いた視線からこの世はどのように見えるのか

 イチョウの葉が散り始めた。

 晩秋である。

 

 数日前、新聞でイチョウに関する記事を読んだ。

 イチョウは2億年前から姿を変えずに生きているようだ。

 2億年という時間を想像することができない。

 

 近くの街路樹がイチョウなので、秋から冬にかけて困ったことが生じる。

 秋になると、実ができる。

 この実は食すと美味いが、匂いに困る。

 ウンコの臭いに類似している。

 秋に雨が降り、実が落ちると辺りは大便の臭いが漂い顔をしかめる。

 

 なぜ、イチョウの実はウンコの臭いがするのだろう。

 他の動物にその実を食べさせたくなかったのだろうか。

 動物は食べなくても、人類はこれを食べた。

 人類で初めてイチョウの実を喰った御仁を褒めたい。

 

 2018年の冬を迎えつつある。