(ちょっとだけ書くつもりでしたが、少しここに腰を落ち着けます)
映画「ローンレンジャー」(2013年)を見てしまった。
やることはいっぱいあるのに。
超赤字映画。評判も芳しくない。長いという批判もある。
でも、目が離せなかった。私には大変面白かった。
長くなったのは、それだけ、アメリカの歴史というのは、複雑で、
監督はそれを丁寧に説明しようとしたのだと思う。
私は、その姿勢はいいと思う。
映画の流れでなく、時系列で書いていくと、(ネタばれです注意)
トントというネイティブの少年が、倒れている白人二人を助け、村に連れて行った。
白人二人は、村の川に銀があることに気づき、銀の鉱脈をトントに尋ねた。
安物の時計と引き換えに、トントは銀の鉱脈を教えてしまう。
白人は、口封じのため、トントの村を襲撃。
生き残ったトントは、二人を「悪霊」とみなし、悪霊ハンターとして二人を追う。
数十年して、トントはジョンと出合う。
ジョンは法を重んじ、暴力を否定し、銃を持たない新任の地方検事。
ジョンは、暴力をずっと否定し続けていたが、ついには、銃を使う。
そして、最後は、「力こそ正義」と覚醒する。
ここで映画レビューでは「やっと目覚める」なんて書かれているけど、
「あ~あ」って思う。
ここは、銃なしに問題を解決しないと意味がない。
ここにアメリカの大きな問題があるのだと思った。
2013年でも、こんな終わり方。
そして、ネイティブのトントは見世物小屋に。
そもそもアメリカとは、トントたちの土地だったのに。
こんな映画を見て育ったら、「力こそ正義」を刷り込まれるだろう。