図書館で恩師に会いました。
高校の時の先生です。これで三回目です。
一度目にあった時は、論文を書いていました。
「先生はさ、大学院に入ったんだよ」
と言っていました。
そのころはこっちも忙しく、「はあ、そうですか」
といった感じでした。
二度目に会った時も、論文を書いていたのです。
もうその時は、大学の先生になっていました。
高校時代はさえない先生だったので意外でした。
指をなめながらテスト用紙を配るので、
女子からはちょっと嫌がられていました。
「○○は元気か、××は」
とニコニコしながら話していました。
同じ町に住んでいるので、
「いつでも遊びに来なさい」
とか言ってくれましたが、
やはり、遊びに行ったことはありませんでした。
そしてすっかり忘れていたのですが…。
また偶然お会いしたのです。
白髪になっていて、元気でした。
名誉教授、という名刺をくれました。
「また本を出すんだ」
と言っていました。
そして、やはり論文を書いていたのです。