更新できないと言っておきながら、
すみません。
「…死人(戦死者)に口はない。ぼくは戦記物を書くとわけのわからない怒りがこみ上げてきて仕方がない。多分戦死者の霊がそうさせるのではないかと思う」
これは水木しげる先生が「総員突撃せよ!」(講談社文庫)のあとがきで書かれている言葉です。
実は、埼玉県には武者の幽霊が出るという話を多く聞きます。
河越合戦もそうですが、こんなにも何も分かっていなくて、誤解もされ、誰にも知られていないのですから、幽霊になって出たくもなるでしょう。
(幽霊ではないと思いますし、東京の話ですが、滝山城では竹の棒が自分めがけて落ちてきたことがありました。幸い刺さりませんでしたが、太田軍だから狙われていたのでしょうか。気のせいでしょうか。)
「総員突撃せよ!」では、無名の兵隊が
「ああ、みんなこんな気持ちで死んでいったんだなあ」「誰にみられることもなく」「誰に語ることもできず……ただ忘れ去られるだけ……」と亡くなっていきます。
もっと知りたいのです。「本当はどうだったのか」を。重たい論文でも、軽いノベルでもいいから、いろいろな人がもっと発表してよいと思うのです。間違いあるかもしれません。読んでも意味が分からない読者さまから冷たく笑われるかもしれません。いいのです。
やられてもやられても、復活する「鈍獣」となって。