井伏鱒二の「黒い雨」には 主人公の家族が戦争前 塩とマッチを買えるだけ買っていたというエピソードが書かれています
日露戦争の時の前例をおばあさんから聞いていたからなのだそうです
そのおかげで 戦争中 塩とマッチにだけは困らなかった というのです
すべての物資が不足する中 一つでも「これはある」って思えたことで どれだけ心を落ち着かせることができたでしょう
阪神大震災からは 私も水の備蓄など少しは備えていたつもりでしたが 3・11までは 心の底では いつも同じような毎日が送れることを疑いもしませんでした