そして、市内にある病院のうち2箇所が受けいれ可能とのことでした。
私は家庭の事情を考え、一つの病院にお願いしました。
ベテランの先生から説明を受けたお話が忘れられません。
「転院先の病院から話をしておいてほしいと言われたので話します。
あなたは21週2日で破水しました。
今すぐ陣痛が来て出産となってもおかしくないんです。
でも、赤ちゃんが頑張ってくれて、救命できる22週0日まで転院先で過ごせるかもしれない。
僕は産婦人科医になって20数年たちます。
僕が産婦人科になった時は、赤ちゃんの救命は24週からでした。
今は医学が進んで22週から助けられるようになった。
たった一日ですが、21週6日ではダメなんです。
医学は進歩して22週からの救命が義務付けられました。
でも、22週の赤ちゃんが助かるのは20パーセントぐらい。
その中でも障害がおきないのは数パーセントです。
やはり昔と同じように、24週ぐらいにならないと厳しいという現実はあります。
僕は以前にいた病院ではNICUがありました。
救命することで、容態が安定しないまま1年以上過ぎ、赤ちゃんも家族も苦しんでいる。
そんな姿も見てきました。
可哀想ですが、終わりにできないんですよ。
命は助けたい。みんながそう思っています。
でも・・・よく考えて下さいね」
その言葉の意味、言外に含まれた意味。
勿論わかっていましたが、私には覚悟がありました。
この子はずっと私の子だ。
終わりになんてさせない。