23回目のブログです。
市内に住んでおられる83歳の女性の方の話です。

左の股関節が先天性股関節脱臼をされてて、それを庇って骨盤も傾き、杖をついて歩くので首から腕にかけて筋肉が硬くなっている方でした。
当初「手術して人工関節入れた方がいいと思いますよ。」と言ったほどでした。

私は普段あまり手術は勧めないのですが、患者さん本人のためと思う時は言います。

「私の友達が同じく股関節が悪くて、良い先生の居る病院を探して手術さたんだけど、1度手術して良くならなくてもう1回手術して、結局2回手術して今車椅子で生活するようになったの見てるから、絶対手術しないって決めたのよ。」と言われました。

昔と違って手術も進歩しているし、個人差もあるけど、手術が上手くいったらもっと動けるようになると思いましたが、言いませんでした。

股関節は女性の方が男性と比べると、窪みが浅いため可動域が大きく、先天性股関節になり易いのです。又出産時に痛める方も多いです。

ですから若い女性の方でも股関節の痛みで来院される方が結構おられます。

窪みが浅いだけでなく、大腿骨の骨頭が変形して歪になっている方は、開排制限運動と言うのですが、仰向けの状態で股関節を90度にあげて、膝を90度に屈曲して膝から下の下腿骨が外側に開くのが困難になります。

簡単に言うと骨盤にある窪みに対して大腿骨の骨頭がクルッと回る動きを伴いながら、伸ばしたり曲げたりします。

骨盤の動きをつけて、股関節の周りの筋肉をゆるめ、股関節に行く神経の流れを良くし、股関節の可動域を広げると楽になります。変形の酷くない方は痛みは取れ易いと思います。
関節と名のつく所は、それぞれ正常な角度に動くようになっています。その動きが痛みによって制限されると他の関節に無理が生じて筋肉にも負担がかかります。

この方は相当変形していると思われました。

若々しく元気な方で、「何か好きな事しているんですか?」と聞くと、「お遊びに行ってるのよ。」と言われました。

札幌まで車で行って週に3〜4回カラオケと麻雀をされているとの事でした。雪道であろうが必ず行くとの事でした。

「車運転して疲れませんか?」と聞くと、「歩くよりずーっと疲れないし、車の方がかえって楽なのよ。右脚しか使わないからね。カラオケに行った時は、お酒飲んだ友達を家まで送ってから高速に乗って夜中に帰って来るのよ。」と楽しそうに言われました。

何度か治療していると、かえって家の用事があって遊びに行かない方が、身体の調子が悪そうでしたので、「遊びに行ってた方がいいみたいですね。」と言うと、「そうなのよ、家にいた方が身体怠い気がするのよ。」と言われました。

やはり好きな事をすることが、どれだけ身体に良い事なのか実感してしまいました。

家で神経を使っているのかと思いきや、娘さんご夫婦と暮らされているのですが、いろいろ話を聞いてみると、ものすごく良い家族だったのです。非常に恵まれた環境で羨ましいほどでした。
私も歳とったらこんな風に暮らしたいと願うほどの理想的な家族でした。

続きは次回に。