第15回 大徳寺黄梅院「寿ぎの茶会」② |  金工と蒔絵そして茶道  ~工房 是空庵ブログ~の………追記ぶろぐ。

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茶道、お菓子、京都のことや作業のこと、、あれやこれやと、" つぶやき程度 "  に、頭の体操を兼ねて書いたり書かなかったり………

続き。

 

くじ引きにてほど良い緊張の後は、ギュギュっとお席を前の方へ移動して一部屋空けていただきまして、ホッと一息、舞台鑑賞会です☆

 

上七軒の春は3月20日からの北野をどり、秋は11月の寿会、

そして1月”黄梅院茶会の特別公演”でございます~♪

 

市ゆうさん市きよさんによる「七福神」。

七福神の神様一人一人の特徴的な仕草、分かりましたか?楽しい曲ですね。2人の可愛らしさもあって、ぱあぁっと華やぎますね♪ 地方は売れっ子の市純さん。三味線と長唄が響きます。途中こちら(カメラ)と目が合った市ゆうさん、ちょっとニコッとしちゃいましたね☆ かわよ~。

続きまして、梅ぎくさんによる「初春や」

お正月の正装、黒紋付を着てきてくださったので一瞬で雰囲気が”ピシッ”と引き締まりますね!表情も指先までも美しい♪

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舞妓さんの時は中の様子を襖の隙間から「どぅえ?」と伺っていた梅嘉さん。梅ぎくさんの時は、三味線に合わせて裏で小さく舞っておりました。こちらからは2人で鏡合わせのように見えて、見られて得した気分でした♪(画像許可頂きました&部屋の換気で障子を開けてます。)

 

上七軒の皆様にはお正月らしいおめでたい2曲を披露して頂きました。お客様も大きな拍手で大変喜んでくださいました。

「なかなか京都に来れないから今日のお茶会で見れて嬉しい!」と。京都での良き思い出になっていただけましたら、こちらも嬉しいです☆

 

お点前にお運びにくじ引きと、席中も積極的に動いていただいてお席を華やかに盛り上げてくださった上七軒の皆様には感謝感謝でございます。大人気の舞妓さん2人は、お茶会後すぐに夜のお座敷が入っているとのことで、姉さん方と急いで帰られました。

梅ぎくさん、梅嘉さん、市ゆうさん、市きよさん、市純さん、有難うございました。花街・上七軒で伝統文化を守り日々お稽古で研鑽に励む姿、応援したいですね☆

 

点心席。

長ーい回廊を歴史ある中庭を見学しながら進みます。

お軸はおなじみの『遊戯三昧』。

「何にとらわれることなく、自由気ままに遊びに徹する。」 

気持ちが楽になる一番好きなお軸です☆どこにでも掛けておきたいです。

今回も点心席は錦小路室町にある『膳處漢(ぜぜかん)ぽっちり』の堀切シェフにお任せしました。お店スタッフの方々と出張して下さいました。いつも私は水屋と本席の様子しか分からないのですが、中国のおめでたい食材料理の”点心”、ごゆっくりと楽しんでいただけましたでしょうか。

お茶席にニラ?と言われそうですが、ぜぜかんさんのにらまんじゅうはMyファミリーが大好きなので、外せません♪
(食材価格高騰の中、色々対応して下さり誠に有難うございました!) 
お店は雰囲気も落ち着いてて、美味なフカヒレも食べられますよ☆京都でどこかいいお店をお探しの方は是非行ってみてくださいね。

祇園祭の頃には肉餡がずっしりと入った巨大な「しみだれ豚饅」の店頭販売が大人気で、大行列になっています。かなりの美味しさですよ!

 
今回本席にて兄妹でお見せしたお道具は、兄の金工作品、「銀製の梅蓋置」(中央花部分ドアップ)。
直径5cm程の梅満開の細かな世界、みなさん花の細工技術に驚かれていました。造形が得意な兄です。

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私は大盆の他に鳳凰蒔絵大平棗と、仕舞い茶碗用に金継ぎ茶碗を出しました。

金継ぎものはお正月にはおかしいのでは?(10月名残で使うイメージが強いので。)ということで却下されましたが、金継教室ではこういう金継方法もご指導出来ますよ☆を見せたいから仕舞い茶碗でもいいから出してくれ!とゴリ押ししました。まぁ仕舞い茶碗なのですぐに仕舞われちゃうんですがね☆水屋側では興味を持っていただきました。

 

金継ぎもの、茶道では賛否両論です。今のご時世、サスティナブル!と”新たな絵付け”として楽しんでくれる人もいれば、金継ぎして元の作者の姿を壊さないで。とか、やはり「10月以外は使いづらい。」という声が大半ですかね。”格”の線引きがあるお茶の世界、色んな考え方があります。まぁ最後は使う人自身とTPOなのでしょうけど。

 

あと受付で皆様をお出迎えした白黒招き猫「にゃ・ん」ズ♪

素焼きの猫ちゃんを何度も漆で塗り重ねてぽってりさせました。

この蒔絵皿は、受付のお床の所に是空庵名刺を置いて使っていました。が、床端に置きすぎて気づかれず、名刺が大量に余っていましたぁ。(汗) 置き場所って重要ですね。

 

工房是空庵は普段ひっそりと活動をしておりますので、このようなお茶会の機会に兄妹の作品を少しだけですが見て頂けて、感想をいただいて励みになっております。また何かの機会に皆様にご披露できればと思います。今年は今まで手を出さなかったネット販売も視野に入れて(今どきSNSを活用するのが苦手(下手)ではありますが)、実験的にやってみるのも面白いかも?と思っております。

今後とも宜しくご愛顧の程お願い申し上げます。

 

『龍翔鳳舞』、皆々様にはこの度の黄梅院茶会に各地からお集まり下さいまして誠に有難うございました。お茶会参加のお返事を頂いた時から、是空庵と繋がる方々が全国にまだまだこんなにもいらっしゃるんだと気持ちが熱くなりました。地震の影響や体調不良でやむを得ず欠席となられた方もいらっしゃいます。このブログが届いて、雰囲気だけでも覗いていただけたらと思います。

 

100名の元気な声と姿で賑わって、あの日の黄梅院には素敵な花が沢山咲いていたと思います。15回目ではありますが、いつもながらまだまだ色々と至らない所もあったかと思いますが、ご存じ我々是空庵茶会はゆる~い茶風(気風)でございますので、何卒ご容赦いただけましたら幸いでございます。。。

世の中様々な出来事が起こりますが、皆様との5年越しの一服を差し上げられたこの感謝のひととき、いただいた沢山の明るい笑顔と喜びを”気力の種”に、今年も気持ちに余裕をもって、元気に元気に力強く過ごしていきたいと思います!有難うございました!

皆様もどうぞお元気にお過ごしくださいませ。

 

黄梅院小林太玄和尚様、事務所スタッフ様、何度も前準備段階から片付け確認まで、細やかに気にかけて下さり有難うございました。大変お世話になりました。まだまだ寒い日が続きますのでどうぞご自愛ください。

 

水屋を手伝ってくださった石堂先生方、秋山先生方、裏千家学園の友人、上七軒の皆様、堀切シェフとスタッフ様、丸一日力を合わせていただきまして、無事にこの度のお茶会を成すことが出来ました!誠に感謝申し上げます!

 

あと何か話忘れてることあったかな?

あ、各席の記念集合写真はそろそろ届いた頃でしょうか?

(撮影プロではないのでいろいろとご了承くださいませ。)

皆様とこのブログにて、思い出を共有していただけたらと思います。

 

そうだ、言い忘れておりました。

 

茶杓の銘は、

 

 

『また逢う日まで』。

 

2024年、皆様のご多幸、ご活躍をお祈りいたしております。