◆G種(DM)  狭い世界 2/2 | 雑種犬 G種ディアミリ/テニミュリョ桜王子/DCジンシェリ・秀明 等小話ブログ

 

「ディアッカ、ちょっと良い?」

「ミリアリア、何?」

「ちょっと手伝って欲しいんだけど」

「良いよ、休憩中だし。じゃあな」

 

渡りに船とさっさと話を切り上げ、彼女の後に続いた。

 

「で、何すれば良いんだ?」

「…あーごめん、やっぱり良いわ」

「え?」

「休憩中邪魔して悪かったわね」

「何だよ一体…」

 

どうしたんだ?普段俺に頼み事をするのを嫌がる彼女が、手伝って欲しいと言っておいて直後にやっぱり良いだなんて…。

…まさか、俺がアイツのことが苦手だと気付いたのか?俺は顔や態度に出したつもりはないが、向こうの話を聞いていれば、ザフトを嫌っていることは分かっただろう。もしかして気を利かせて、連れ出してくれたのか?…本当に素直じゃないよな。

 

「なぁ、休憩なら、ちょっと展望台でも行かない?」

「は?何でよ」

「綺麗な景色を見て日々の疲れを癒そうぜ」

「………5分だけね」


狭い艦内、少人数のクルー。出来れば関わりたくない奴もいるが、5分でも一緒にいたい奴もいる。幸せだよなぁ…。

 

 

 

 

 

ディアッカと珍しい組合せのクルーが話しているのが見えた。あの人、前から食堂でザフトを嫌っている発言をしていた人だ。その人がディアッカと?心なしか彼の表情がウンザリしているように見える。

彼が世渡り上手なのは間違いないが、人間関係で気を遣って疲れるなんて可哀想だ。見ていられずに思わず声を掛けた、用なんてないのに。

 

知ってか知らずか、展望室に行こうと誘ってきた。まぁ5分だけなら付き合ってあげても良いけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テニミュドリライ中、遂に卒業公演………。