◆G種運(DM) 新たな道 1/2 | 雑種犬 G種ディアミリ/テニミュリョ桜王子/DCジンシェリ・秀明 等小話ブログ

<種デス前、『何色でも』の続き>

 

緑服に降格したディアッカだが、本人はあまり気にしていないようだ。相変わらず彼らしくイザークを支え、周りからも慕われ、裏切ったなど嘘のように上手くやっているようだ。

なかなか会えないが、ビデオ通話はちょくちょくしている。今日のイザークはあんなことで怒ったとか、プラントのどこどこに行ったとか、任務に関することは話せないにしろ、色んなことを楽しそうに話してくれる。

…そんな彼が、今はとても眩しい。

 

「アンタは自由ね」

 

つい呟くと、意外そうに返された。

 

『え、そう見える?軍人に自由なんてないぜ?そっちの方が自由だろ、フリーランスなんだから』

「…そういうことじゃなくて…」

『…何かあったの?』

 

ビデオ越しでも分かってしまうんだから、本当に嫌になる。

 

「…何でもない、取材で歩き回って疲れただけ」

『無理すんなよ、フリーだからって独りじゃないんだからな』

「…うん、分かってるわよ」

 

ザフトという軍に身を置く彼。当然多くの制約があり、命令の元任務に就く。私も少し経験したが、軍人に自由なんてないことは、嫌という程知っている。…でも今の彼はとても自由に見える、私なんかよりずっと。何故なんだろう、色々経験して、優しく寛大になったからなんだろうか、と何となく思う。

 

私はもう軍なんてご免で、フリーの戦場カメラマンという道を選んだ。でも自分で全て責任を負うし、自分の腕次第だし、どうしても辛い光景を目にすることになるし、現実はとても厳しい。

 

戦場カメラマンになると伝えた時、危険だと猛反対した彼と喧嘩になった。今も賛成はしていないが、やっと喧嘩になるまで反対することはなくなってきた。それなのに今更弱音は吐けない。やっぱり辞めるなんて絶対言えないし、言いたくない。

 

自由って、不自由よね。
 

 

 

 

★最新の舞台挨拶にて

福田監督「池谷さんが打合せの時にバスターとデュエルの新型を出すんだと言って私を説得した。最初出すつもりなかったんですけど、池谷さんがどうしてもという感じなんで。イザークとディアッカのファンの皆さん、池谷さんを褒めてください」池谷「新作だし、改めて古い機体を出すなら、やっぱりもうもう1個商品があるとユーザーの皆さんは楽しみにしてるかな、と。古いキットを化かすってのは大好きなんで」

ありがとうございます池谷様―――!!!