(種後?)
ミリアリアが初めてプラントに来ることになった。取材のついでに、何処か案内して欲しいとのことだったが、会うのも久々だったので楽しみにしていた。何処へ連れて行こうと、プランを練っていた。
だがその前日、事件は起きた。
「この大馬鹿者が。もう少しで死んでいたぞ」
「俺って結構悪運強いから」
昨日、ナチュラル排除派のテロの情報を掴んだ。何故彼女がここにいる時に、絶対に阻止する、と言う強い意志で任務に当たり、お陰で未然に防ぐことが出来、一味全員を捕らえることに成功した。のだが。
「…どうするつもりだ、彼女は」
「会える訳ないだろ、この状態で」
右目は包帯で見えず、左手を骨折した。満身創痍でボロボロ、この状態で会えば心配しか掛けない。
「自業自得だ。単独で突っ走り過ぎだ。何故あんな無茶をした?」
「いや、コイツをここで逃したら、アイツが狙われるんじゃ、って思ったら体が勝手に。…でも、今のプラントは危険過ぎる」
「あぁ、出来るだけ速やかにオーブに送り届けたいが…。ひとまずシホが極秘に護衛に当たっている」
「悪いな、こんな忙しい時に、優秀な人材割いちまって」
「全くだ。…だが今反ナチュラル派のテロがプラントで起これば、また戦闘の火種なり兼ねなかった。未然に防げたことは誉めてやろう」
「…それで悪いけど、アイツに上手いこと言い訳しといてくれない?会えなくなったことと、すぐオーブに帰るように…」
「何と言えというんだ。お前が未然に防いだから、大きく報道こそされていないんだ。それに彼女だってジャーナリストだ、事情を知っている可能性もある」
「だからそこを何とか」
「………全く、高くつくぞ」
「恩に着るぜ」
「数日は絶対安静だ。頭を冷やして出直してこい、馬鹿者が」
「サンキュ」
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