自動車以外は「中古市場」が発達せず、電気製品は新品同様でスイッチを入れれば、まだ使用可能なものがゴミ置場に並んでいたりする。このように「モノ」を大量生前し大量消費すれば当然であるが、フローとしてのGNPは上がる。従って経済成長率も上がることになる。しかし一方で、ストックとしての国民総資産は増加はするがロスも大きい。

なぜならば、中古市場が未発達であることにより、破棄された耐久消費財はゴミとして市場から消えていくからである。そして、ゴミ処理能力までを考慮すれば、有効資源の廃棄、ゴミ処理場の確保、ゴミ処理中の公害発生など、経済活動に対していくつかマイナスの効果も生じるようになる。

環境とリサイクルについて考えてみよう。社会資本整備の目的のひとつにリサイクルとゴミ処理は避けて通れない課題になっている。そして、その重要性は21世紀になるとますます高まってくる。リサイクルのシステムは、メーカーから消費者まで連続的なつながりを必要とすることはいうまでもないが「中古市場」を活性化することがゴミを少なくする上で最も効果的な方法のひとつにもなる。

「質」を重視する社会とはモノを大切にする社会であり、有効な資源を利用できるうちは徹底的に利用するシステムを作ることである。たとえ話をすると、ライン川はスイス、オーストリアから流れ始め、ドイツ、フランス、ベルギー、オランダを経て大西洋に流れ込むという。

その際に、4、5回、同じ水を採取、排水することによって、ライン川の水は繰り返し利用される。したがって、オランダでは既に何回も人間に利用された水を再利用していることになる。また、そのように水を徹底的に利用することによって、ヨーロッパの文明が守られてきたのである。

また考えてみれば、1990年代の長い長い不況は、日本経済の長期にわたる順調な発展のつけが、どっとやってきた結果であり、世界的に金融体制や産業構造が大きく変動している過渡期では、避けられない事態だということである。中国もアメリカも歴史の垢がたまって、1980年代の末には経済が行き詰まったと見えたが、中国は1992年に、アメリカはその翌年に、多年の経済改革が実って、経済事情が好転した。ちょうどその時期に、日本の製造業は急激な円高と産業構造の変動に見舞われ、各企業は経営戦略の転換に全力をあげていた。またその時期に、日本の金融機関が引き起こしたパズル経済が崩壊し、日本経済は長期不況のどん底に投げ込まれたのであった。


中国の行政改革やアメリカの金融改革には学ぶべきものがある。いずれも世界的視野に立っての経済戦略のもとに、大胆な改革を決断した。日本もこの経済危機にあって、日本のなかの目先の政治や経済の事態に一喜一憂ばかりしていたのでは、未来はもとより明日の展望も得られない。緊迫した経営のなかでも、いやそのような経営のなかでこそ腰を落として目を世界に向け、危機を乗り超える戦略を練らなければならない。


東アジアでは、重要な部品や素材や製造機械などは日本や欧米から輸入して、テレビやビデオやパソコンや自動車などを組み立てているのであるが、比較的簡単な部品を日本やアメリカの企業の工場に送っており、大衆的な完成品を日本の市場をはじめ世界市場に売り込んでいる。


また多国籍企業は、世界のあらゆる国々や地域に、自己の工場や開発センターやサービス・センターを展開しており、完成品や部品や素材や製造機械を、世界各国や諸地域に送り、生産し、組み立て、それらを世界中に販売している。


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かつてであれば政界内の力関係でしか決まりえなかった閣僚にも、マルコス治政下においては大統領の意によってみずからが選抜した官僚テクノクラートにその地位を与えるようになった。そのテクノクラートの輩下に欧米の大学で学位を取得した有能な職能官僚集団を集め、彼らに政策の立案と施行を担当させた。旧財閥から利権を奪いとり、若い有能な企業家に新たに利権を与えることによってその事業拡大を支持し、新企業をマルコスの考える開発路線に向けて動員していくという方向が選択された。のちに「マルコス・クローニイ」と呼ばれた新興財閥群がそれである。


この時期に、フィリピンとアメリカの経済関係の基本にあったラウレル日ラッグレー協定が廃止された。LL協定は、アメリカのフィリピンからの輸入関税率の引げ、米系企業のフィリピン国内での事業経営に対する内国民待遇の供与などをうたったものであった。この協定は対米輸出に依存する砂糖産業を中心としたアグリービジネス財閥や、米系企業との合弁財閥を大きく利してきた。LL協定の廃止は、これら既得権益層に甚大な打撃を与えて、新民族資本の台頭をうながすという意向をその背後にもっていたのである。