私は銭湯が好きで良く行くのですが、ある日、常日頃はあまり行かない銭湯
へ行った時の事です。
私が浴槽でお湯につかっていると、横に一人の中年の男性が入って来ました。
何気なく彼の体を見た時、私は躊躇することなく浴槽から出ていました。
なぜかと言うと彼の顔と頭以外の体全体に、小豆大のイボが一面にできていたからです。
もし自分が彼の立場なら、とてもじゃないですがそのような皮膚を、公衆の面
前にさらす度胸などありません。
周りから白い目で見られる事が解っているからです。
それでも彼は必要に迫られて、銭湯に来ているのでしょう。
本来なら銭湯の注意書きにも書いてありますが、皮膚病の人は入浴すべき
ではないのです。
彼は皮膚病を治してから銭湯に来るべきなのです。
しかし治らない病であるかもしれません。
その時私は、マナーと必要性の境界線について考えさせられました。