《冬の限定麺探訪》
ラーメンばかりやと代わり映えしないので、趣向を凝らして、今回は、
《チャンポン》
について取り上げて、いろいろ食べ歩いてみたい。
先ずは、チャンポン専門チェーンの代表格
『リンガーハット』
で威勢良く幕開き。
注目の冬季限定メニューは、
『九条ねぎのあんかけしょうゆちゃんぽん¥1380』
である。

器全体をコクのある斬れ味を効かせたしょうゆ餡が甘く盛り立てる意欲作だ。

昔、健康的テーマの番組などで、
「今日食べた野菜は、ラーメンに乗っていたネギだけだ」
と自虐ネタがツカミに使われていたけど、コレだけ山盛りでネギが埋め尽くされたら、立派な野菜増しとして、むしろ、健康的な1杯と云えよう。

また、ネギの他にモヤシやニンジンetc他の野菜陣も豊富に盛られた完成度は、罪悪感を和らげ、とても嬉しい。
続いては、浪速の中華チェーンの強豪
『大阪王将』
富士店では、12月〜2月の限定おすすめメニューとして、リリースされている渾身の麺こそ、
『野菜たっぷりとんこつちゃんぽん¥950』
である。

白濁で豚骨の力強さを前面に打ち出した特製スープは、コッテリとクリーミーでありながら、野菜陣の優しい旨味も巧みなバランスで溶け込み、クドくなく、身体に温かく染み込む包容力を描いた傑作と讃えたい。

一方、町中華でも、個性的なチャンポンが多彩に存在しているのが興味津々に食欲を煽る。
静岡鉄道・新清水駅直ぐ傍の老舗
『ふじいち飯店』

では、物価高の世知辛い令和にめげず、
『チャンポンメン¥700』
を提供しているから、感涙だ。

ベースは中華そばの流れを汲むアッサリ醤油系だが、かなりトロミの強いスープで、具の野菜陣や中太ちぢれ麺とパワフルに絡まり合い、心地良い熱気を胃袋に宿してくれる。

故に、大好物の芳ばしく仕上げた最高ランクの
『チャーハン¥700』
と合わせても¥1500以下やから、イヤハヤ畏れ多い。


冬の寒さから打ち勝つ頼もしい正義の味方と云えよう。
そして、最後は、我が町・由比の誇る名店で〆括りたくなり、到着したのは、国一沿いの至宝
『丸玄ラーメン』

駿河湾の宝石を贅沢に起用した名作
『桜海老チャンポン(手打ち麺)¥1200』
を真打に挙げるのは、極めて必然的な結論である。

白濁のオーソドックスなチャンポンスープのビジュアルに対し、口当たりはかなり甘めで、野菜の魅力が引き立つ構成に、桜海老のバラ揚げが磯の風味を芳ばしく輝かせており、クオリティを格段に昇華させ、悦びが花開く。

麺を手打ちにするのも、コレまた必然なのである。
太めの麺、タップシの野菜、濃厚に仕上げたスープを熱く堪能する意味では、味噌ラーメンとはまた異なる楽しみとして、チャンポンを味比べするのも、冬を越す風情なのかもしれない。
では、最後に短歌を一首
『温もりを 湯気に求めし チャンポンの 彩盛り野菜の 蒼き峠よ』
by全竜
