※ネタバレか否かは、読者の自己責任なので、あしからず 


 シネマ#7

 & 

午後11時の映画祭・第24夜 


 『ポンヌフの恋人/4Kレストア版』


 in静岡サールナートホール


 監督●脚本/レオス・カラックス 


 出演/ドニ・ラヴァン●ジュリエット・ビノシュetc 


 1991年●フランス 




 採点/66点


フランス映画の鬼才レオス・カラックスの代表作をフィルム修整し、リバイバル上映すると知り、サールナートホールに出向く。

3年以上の年月を費やし、苦労の末に完成させた話題作だったので、当時、学生だった私は、レンタルビデオで観たハズなのが、一切、内容を憶えていない。

やっぱし、ボケたんやろうか?

ちなみに、キャッチコピーで
《愛は眠らない》
と謳われているが、其の次にこしらえた
『ポーラX』
は、開始早々に寝てしまって、カトリーヌ・ドヌーヴがチョット脱いだ場面と、廃墟でガナリ立てているバンド連中がやたら喧しかった事、そして、大ラスの銃撃シーンが衝撃的だったけど、其れまでがやたら長かった事しか憶えていない。




ポンヌフのポスターに描かれたフレーズ
《愛は人を裸にする》
に惹かれて、観たハズなんやが。。。

と、曖昧な頭のままで劇場に出掛け、睡魔に負けず観直したけど、、、


案の定、何も憶えていなかった。。。

やっぱし、あの時の私は、ガッツリ寝てしまっていたのだろう。

そもそも、期待していたハダカなんざぁ、とても華奢な身体のジュリエット・ビノシュに色気を求めていたのが誤りだったのだとなぜ今まで気付かない。。。

開国祝いかなんかの大きな祭典で浮つくフランスの街にて、補正工事のため、封鎖されている古い橋をネグラに、大道芸人の男と画家志望の女がホームレスと化し、実りの無い愛を乞う物語。

花火が飛び交い、夜景が似合う御洒落で、ド派手で煌びやかなパリの街とは対照的に、片隅で、ドブ河の傍に倒れては、傷だらけで、泥だらけで、異臭の漂う空気なんざぁ御構い無しに愛とは何か?をいがみ合い、ドロドロ、ネチネチと確かめようと試み、苛立つ不器用な2人。

露天商で万引きした食料品をむさぼり食い飢えをしのぎ、都合が悪くなると、シマを牛耳る親分のオッサンから違法アルコールをクスねて現実逃避に明け暮れる。

お互いを掻きむしるように抱きしめ合う痛々しさに、救いなぞ有るワケが無い。

和田アキ子の
『古い日記』
が昭和の脳裏で頼りなく横切る。

どこまでも汚らしく狂った世界なのに、何故か、愛おしく、何故か、美しい宴が拡がってゆく。。。

学生時代は、こんなロクでも無い2人に対し、
「コイツらよりはマシか」
と嘲笑っていたが、30年経た現在、見下すほどの立場なのかと虚無感が頭に振り注いでくる私は、むしろ、少し羨ましさも芽生え、独りざわつく。

孤独は好きだが、置き去りはイヤやと日々嘆くツケが今更、廻ってきたからだろう。

やっぱし、今日は、白日夢を観た休日だった。。。

諦めにも似た頬杖で銀幕を眺めてゆく。

そんな気だるい2月の午後なのであった。


では、最後に短歌を一首

『ずぶ濡れに 腐る火花に 弾き鉄(銃爪)を 引きずる愛に 夜を塗る橋』
by全竜





そして、恒例の《スッポンポンデータ》で候


《年齢制限区分》
PG―12

《全編》
125分

《お楽しみ時間》
約2分(セミヌード・ランジェリーも含む)

《お楽しみ時間所有率》
1,6%




《プロポーション》
★★☆☆☆

《芸術度》
★★★★☆

《物語性》
★★☆☆☆

《エンターテイメント性》
★★☆☆☆

《興奮度》
★☆☆☆☆

《オススメ度》
★★☆☆☆

《総合》
★13

 

 

 

 

 

 

 

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Ameba映画部