前作『パシフィックリム』はアニメ・特撮が大好きでコレクション用の家を1軒持ってるほどのオタクであるギレルモ・デル・トロ監督がそういう要素を詰め込んで作られていて、冒頭からツボを突きまくるシーンの連続でずっとニヤニヤが止まらないほど。そのため監督が変わり不安だったがスティーブン・S・デナイト監督も特撮好きだそうで、終盤にはパーツを組み合わせて強化修理、イェーガーが空を飛ぶ、4機で見得きりし戦闘開始、合体怪獣とツボを突く点がいくつかあり割とおもしろかった。続編の話が出た頃の「イェーガーと怪獣の融合」という要素も使われていた。
ユニコーンガンダムも登場し、さらにはその像が立っている会社がアナハイムエレクトロニクス(あのAEロゴ付き)な所が一番の盛り上がりポイント。
序盤のスクラッパーを捕まえにくるイェーガーはなんだかパトレイバーっぽい。黒いオブシディアンフューリーが「繊維が絡みついて生物的な動きをしている」という部分もASURAを積んだグリフォンっぽく感じられる、がイェーガーも動きが人間臭くなった分違いを感じられないのは残念。怪獣化したドローンイェーガーはサイレンを被った廃棄物13号っぽい。
あとスクラッパーがかわいい。
「怪獣を倒す!」というシンプルなストーリーだった前作とは違い、今回は新しい敵とそれに絡む策謀を描く必要がありその分は薄味に感じる。序盤で死んでしまうマコに関してもドローンイェーガーを配備するという敵の目的の障害にはなっておらず、むしろ危惧しつつも賛成の立場で全体としても賛成の流れだったのであの襲撃に意味がない。マコが死に際に送ったデータもさほど大きな手がかりではなく、パーツ泥棒が正体不明のオブシディアンフューリー製造に繋がるのかと思ったがそんな事もなくそれぞれの要素がバラバラに感じる。
アクション部分も短いアクション毎にコックピット視点が差し込まれる(カットが入る)ので流れが悪く、無駄にスローを多用するというダメな要素が増えているのが残念な所。
最終決戦もあまり盛り上がらない。イェーガー4機と怪獣3体の戦いで手分けして戦い、合体怪獣になっても単身突っ込んで各個撃破されるのでおもしろみがない。怪獣をもう少し多く出してイェーガーで蹴散らし強さを見せてから合体怪獣だとか、全員攻撃でも歯が立たない合体怪獣の強さだとかを見せて欲しかった。
破壊表現の部分でも、前作はミニチュア特撮を意識した破片をこれでもかと飛ばしまくる演出が多用されていたが、今作は煙で誤魔化したりそもそもそれほど破壊シーンがなかったりでその辺も物足りない。