ごぶさたしています。
寒くなったり暖かったり、なんだか日々に翻弄されて憂鬱な日々です。
新たな社員が入ってくると、「うまくやっていけるといいな」なんて漠然と思ったり、挨拶もそここそに「色々あるでしょうが、よろしくお願いします」なんて、先手であるいみの煙幕を張ってくる人もいます。
上司の立場から「年下の部下は、どうもやりにくい」なんて人もいますし、逆に「色々言ってくるけどどう見ても、俺より仕事ができないこの上司とは、どうやって接していけばいいだろうか」なんて思っている『万年部下』という人もいたりして。
単純に「年下の言うことを聞くのがイヤ」という年配者も結構いますね。
ずいぶん昔の話ですが、当時50歳くらいだった職場の男性から
「今度の工場長、まだ40なったくらいなんでしょ?俺から見ると相手は年下で工場長っていうのは、どうすればいいのかな…。年下には年下として接してればいいけど、相手が工場長じゃあタメ口聞いたらまずいよねえ?」
私はこの、職場男性から話しを聞いていて何だか不思議時な気分でしたし、おかしくて仕方がなかったのです。
「工場長なんですから、年に関係な職務として自分より上の人間に接するという態度を示していればいいんじゃないですか」
「ううん。それがどうも納得いかないんだよねえ。年下なんだから年上を敬う接し方をするのが常識でしょう。それなのに、こっちが下手に出るっていうのは、変だよねえ」
私は感心を通り越して呆れた感覚に襲われました。
ですが私は、この『年下上司に苦悩する、時を止めた万年一般社員』の素朴な苦しみが、私が半笑いで聞いていてはいけない真剣さに立った苦悩に満ちた心の引っ掛かりであることを彼の表情と声の抑揚から強く受け取らずにいられないともすぐに思いました。
「もし、どうしても年下の上司というのを認められないなら、サラリーマンやめれば?やめて自営でなにか始めて社長になれば、いいんじゃないかな」
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彼とは、どう話しても生産的な答えが得られませんでしたが、最後に「私も、あなたの言うその『年下の上司』だけれど、その質問の相談相手として適切だったんだろうか?」といったところ彼は、
「〇〇君を上司だとは思ってないから…」と即答。私は、悲しむべきなんだろうか喜ぶべきなんだろうか。
彼は、相談を持って来たときとは違い「言ってやった」というような、少し気が紛れた表情で事務所を出てゆき、私は腕組みをして眉を寄せて、彼の「どうしたものか」という憂いを込めた顔つきをそっくり頂いて、背中を丸めてぎこちなく左右に小さく揺れる彼の歩き去る背中を見るともなく見ていました。
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年上の部下はやりにくい
年下の上司はやりにくい
かと思うと、年下の部下とはうまくやれるけれど同年輩の同僚とは、なんとなくうまくいかない
なんてこともあります