出会い② | e工房

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難病・落葉状天疱瘡をはじめ、頸椎症性脊髄症の手術などの経過や、
手作り市やマルシェの出店活動、ネザーランドドワーフのつくねとの生活の日々を綴っています。

私のブログで誰かを元気にすることができていると思うと嬉しくなれた手作り市の直後、

またステキな出会いがありました。


やっぱり手作り市での出会いで、

その方は白杖を持ち、ヘルパーさんと一緒に来られた女性。


「いい匂いがする」

と香りに引き寄せられて、アロマストーンのコナーへ来られました。


お話を通じて、

子どもの頃は普通に目が見えてたこと。

医者から急に「いずれ見えなくなる」と宣告されたということ。

今は明るさを認識できるくらいだということ。


それでも

「もともと見えていたので、触ればだいたい形が分かります」


とのことで、

アロマストーンを一つ一つ触ってもらい、

袋に入っているものは出したり、

色の説明をしたり、

選べる香りも嗅いでいただきました。


普通に見えている私たちにとって、見えないことの不便さや不安は計り知れず、

とてもご苦労されたと思います。

しかも、医者からの宣告を受けたときは、絶望すら覚えたのではないでしょうか。


しかし、その女性は愚痴や不満を口にするどころか、


「ありがたいことに最初は見えていたから、 触れは形が見えてくるので慣れれば不便はないですよ」


と笑顔でそうおっしゃいました。

これには衝撃でした。


大きな病気にかかったとき、多くの方が


「なんで自分が」


と思われるのではないでしょうか。


私も天疱瘡と診断されたとき、同じように思い、悲観しました。

その後も別件で三度の手術、天疱瘡の再燃で

たくましくなっては来てるけど(笑)


でも私なんて、

薬で抑えられてるし、

今は生活に不自由なく元気で過ごせている。


でも視力を失うことは

私のように治療できるものでもなく、

先の人生まで背負うもの。

ド近眼の私は裸眼で生活するのも大変なのに、

彼女の強さというか、笑顔のまぶしさに心打たれました。 


さらに、

「私たち目の見えない人には、香りってとても大切なものなんです。

こうして触れさせてもらって、お話を聞かせてもらって、とても嬉しいです。

こんなステキな作品を作ってくれて、ありがとうございます」


とまで言っていただき、

勇気づけられました。


そのときに、

「あの方も私のブログを読んでこんなふうに思ってくれたのかな」

と、ふと思いました。



私が誰かの役に立つなんて思ってなかったけど、

こうして自分が元気をもらったときに、

その相手に自分が重なって、

たった1人でも、力になれているってことに胸が熱くなりました。



これからも誰かの役に立てるような……

なんておこがましいことは思わないし恐れ多いけど、

読んでくれる方が楽しくなるようなブログを書いていきたいと思います。