天使を見た記憶 いつか秒針のあう頃 92 | 青のパラレルワールド物語

青のパラレルワールド物語

青さんが登場する空想小説を書きます。ご本人様とは一切関係ありません。
腐話もありますので苦手な方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

「だけどさ、

いままではグループでの

活動が主だったからさ、

相手のスケジュールも

大体はわかったけど・・・」

 

見張るって簡単にいうけどさ、

赤の他人だぜ(今はな)

そうそうはできないだろ?

だが、簡単に返事が返ってきた。

 

「あいつのマネージャーに

聞くんだよ。」

「マネージャーに?

でもさ、そう簡単に教えるかよ。」

「大嘘つくんだよ。

あいつのマネージャー

八つ当たりされて

酷い目に遇っているんだろ。

だから・・ごにょごにょ・・」

 

得意そうに自分の策を説明するニノ。

 

「うん・・・、上手くいくかな?」

 

ニノ案は、できそうな気もするが・・

不安もある。

要するに自分だけが貰えなくて

ご機嫌斜めの

あいつの希望が叶うように、

俺らが大野さんとの

橋渡し役をするから

予定を教えろというもの

描いてもらえないのは

翔さん側に理由があるのに

当の本人が知らないから

助っ人するっていうシナリオだ。

 

俺の疑心暗鬼を予想していたかのように

ニノが付け足す。

 

「勿論伏線、

いや、予防策は用意してある。」

「予防策?」

 

なんだよ?それは・・・

 

「あいつん家さ、

もうすぐ生まれんだよ。」

「それが何かあんのか?」

 

あいつに子供が

できようができまいが関係ない。

いや、かえってムカつくわ。

 

「まぁ落ち着けよ、J。

フフフ」

 

不機嫌な俺の声に

ニノが不敵な笑い声を聞かせる。

そもそも付き合いも無いのに

よく知ってるじゃないかよ。

 

「あいつのかみさん関西人だろ。

相葉さんの奥さんも

関西出身でさ、親しいらしい。

先に出産した相葉さんの奥さんが

病院とか紹介したんだよ。

実家に帰ったときは

向こうであったりしているらしいぜ」

 

だから、それがどうした?

 

「相葉さんの奥さんに

それとなく探ってもらうんだよ。

ロケとかで留守になると大変ねとか、

いないなら実家に行った方がいいとか

心配しているって態でさ・・

どう?2つの情報源があれば

どうにかなるんじゃない。

それに、詰まったスケジュールで

仕事をするのがあいつの趣味じゃんか。

いきなり休みを入れるとなると

かなりしわ寄せがくるはず。

それをキャッチするんだよ。

俺ら3人でさ。

仕事は違ってもさ、

同じ芸能界にいるんだ。

狭い世界だから、

誰かはヒットするかもしれないだろ。」

「そうだな。」

 

自信満々なニノのセリフに

俺はうなずくしかなかった。

これでダメなら諦めろってことか・・・

それに・・・

 

「あいつの行動がわかったら、

俺たちの誰かがあいつを阻止する。」

「わかった。」

「相葉さんには俺が話をしておくから。

まあ相葉さんが今は一番忙しいけどね」

「頼むよ。」

 

つまりは、いくらあいつの行動がわかっても

俺かニノが行けなければ、

どうにもできないってこと。

 

俺は切った電話を固く握りしめていた。