イチオクノホシ(仮) 7 | 青のパラレルワールド物語

青のパラレルワールド物語

青さんが登場する空想小説を書きます。ご本人様とは一切関係ありません。
腐話もありますので苦手な方はご注意ください。

 

 

かぁ~と顔に熱が集まって真赤になった自分がわかる。

 

 

「本当にわからないの?」

 

翔君が微笑む。

 

「だって・・」

 

わかるけど、わからない・・

 

好きだよって言われたけど、

愛してるって言われたけど・・

 

あの日からの翔君は、昔みたいに優しくて。

僕を見る目は温かくて。

 

僕は幸せだった。

 

でも、やっぱり僕は欲張りで、

愛してるなら、もっと先までって

 

翔君にもっとふれたい。

ふれてもらいたい。

 

僕のすべてをみて欲しいって・・

 

 

僕を抱きしめてくれるし、

おやすみのキスを額にしてくれる。

でも・・・

これって中学生みたいだよね。

 

僕らはもう十分に大人で、

ぼくだって経験がない訳じゃない。

 

翔君は数えきれないくらいの女性に言い寄られてたから、

付き合った人だって沢山いるはず。

 

それなのに、何もしないのは僕が男だからだよね。

 

最後の一線?を超えないのは色々と考えて

躊躇してしまうんだろうね。

 

 

なのに、急に・・キスするなんて大人のキス・・

 

酔った勢い?

だったらそのまま僕を・・

 

今なら・・僕から・・

 

 

 

「智君、そんな顔しないで」

「そんな顔?」

「我慢できなかったんだ。

さっきの智君の顔をみたら。」

 

翔君がいきなり僕の肩を抱き寄せて、

僕の唇を塞いだ。

 

柔らかな唇、

僕の口の中で僕の舌に絡まる熱いもの

頭の芯が痺れていくような激しいキス。

 

翔君の腕が僕の肩から背中に回って

僕の体を抱きしめる。

僕も翔君の腰に腕を巻き付ける。

 

「はぁ・・あ」

 

唇が離れて僕は翔君の胸に顔を埋めて息を吐く。

さあ、智・・。

言うんだよ。

 

 

「翔君・・。

僕を・・・

このまま・・抱いて。」

 

 

顔は埋めたままで、声も小さくなっちゃたけど

勇気を振り絞った。

 

この部屋で、この素敵な部屋で翔君と。

初めての・・

 

「智君、嬉しい。

俺、凄く感動してる。

 

智君の気持ち、嬉しくて泣きそうだよ。

俺も、俺も智君が欲しい。

 

何度智君を抱く夢を見たか。

その姿を想像して何度自自身を慰めたか。

 

ごめん、変態だよね。」

「そんなこと思わない・・」

 

ちょっと恥ずかしそうに横を向く翔君が愛しい。

僕でいいんだって思えて嬉しいよ。

だから、今度はさっきよりもはっきりと言えた。

 

「翔君、今夜僕を・・」

 

うんって言ってよ、翔君。

僕は・・

 

 

「今夜はもう寝よう。」

 

 

翔君の返事は拒否だった。