みつけてー160(別バージョン) | 青のパラレルワールド物語

青のパラレルワールド物語

青さんが登場する空想小説を書きます。ご本人様とは一切関係ありません。
腐話もありますので苦手な方はご注意ください。

 

 

こんばんは、ざぼんです。

 

これは、160話の翔くん目線の話ですので、

特に読まなくてもお話の流れに、影響ありません。

 

 

ご要望があったのと、「みつけて」も、「truth」も、

両方とも限定になりそうなので、

本日はこれでお茶を濁して、いいですか?

 

 

 

 

 

 

辛い過去に隠した想いを・・みつけて②

 

 

 

 

 

 

 

 

そっとふれた唇は、緊張からか、固く閉じられていて、

俺は初めて、あなたとキスした日を思い出した。

 

あの日、この部屋であなたに好きだと告げた俺に、

そっと触れるだけのキスをくれたあなた。

初めてだって言った。

 

俺が、お返しのキスをした時も同じように

唇は固く閉じられていたっけ。

 

 

「智くん、俺たちここで

8年前に同じようにキスしたよね。

 

俺の気持はあの時と同じだよ。

あなたが、大好きだ。

愛している。」

 

そうさ、俺は俺の犯した過ちに気づいた。

だから、もう離さない。

 

「俺のそばにいて。

どこかに行くなんて言わないで。

誰にも渡したくない。」

 

「翔・・くん。

いいの?

だって、おいら・・

そうだよ、おいら・・

翔くんに迷惑かけるかも・・」

 

俺は、これ以上、あなたが言い訳を言えないように、

あなたの唇を俺の唇で塞いだ。

 

まるで貪るように激しくあなたの唇を求めた。

 

「うう・・ン・・はぁ」

 

息が出来なくて、唇が離れると、あなたは大きく肩で息をする。

 

「おいら、思い出してない。

和とどうして会えたのか?

母さんは、何もおいらに言わなかった。

自分の実家のこと・・

それに、おいらは、

何処でどうして事故にあったのか?

和は一言もふれない。

 

それは・・それは・・。

言えないから?」

 

悲しそうな顔で、

言葉に詰まりながら訴えるけど、

潤んだ瞳は、俺を求めているからだよね?

俺の思い違いなんかじゃないよね。

 

だったら・・

 

俺は・・・

 

「智くん、俺は構わないよ。

そんな、わからないことは、どうだっていい。

 

だって俺の事思い出してくれたから。

 

俺は、あの日から、やり直したい。

いい・・よね。

ううん、いいって・・ねぇ言って。」

 

あなたを見つめる、

俺の視線から、目を逸らしたあなた。

返事は?

 

まさか?

 

実際は、ほんの数十秒だったのだろうが、

俺には時間が止まったようだった。

 

 

あなたが、俺の手にそっとふれた。

 

「翔くん、抱いて。」