小学生の間に学力が崩れてしまうと立て直しには数年かかる。下手すると立て直せない。 | ZENT進学塾

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※かなり長いです。

 

Xでもポストしたのですが

 

 

タイトルの通り、小学生の間に崩れてしまった学力は、立て直しに数年かかります。

 

理由は様々ですが、主に次の2点です。

 

1、 事の重大さを子ども自身はもちろん、親も甘く見ていること。

 

2、学習習慣がないのでその習慣を作るところから始めなければならないが、その習慣を作るのに必要な時間が確保されないこと。

 

 

 

そもそも学力の立て直しはしっかりしっかりしっかり取り組んで、1年はかかります。

 

中には凄い先生がいらっしゃるようで、短期間で定期テストの点数などを回復させることができる先生もいらっしゃるようですが、私にはできません。

 

様々な広告では定期テスト○○点上昇!みたいなことをうたっているものがたくさんありますが、私にはそれは出来ません。

※一科目だけに絞ってとかなら可能かもしれませんが、それは学力を立て直したとは言えません。

 

学力を立て直すというのは、一科目だけ定期テストで点が取れた(ようになった)という状態ではなく、全科目、7割とか8割以上を取れる状態だと思ったほうが良いです。

(学校により定期テストの難易度は異なるのである程度幅はあります。)

 

それも、誰かの手を借りて「過去問対策」や「ワークn周!とか管理」をしてもらっての点数ではなく、自分一人でそれくらいまで点が取れるということが重要です。

 

それくらいまでいかないと、学力の立て直しができたとはいえず、入試ではかなり厳しい状態になります。

 

 

それくらいまでになるには最低でも1年と考えてほしいと思います。

 

「最低」です。

 

1年でそうなるには、本人に並々ならぬ意志が必要で、かなりの時間を勉強にあてることが必要になります。

 

親も、それを見据えながら適宜手を貸したり、見守ったりと忍耐が必要です。

 

 

しかし、なかなか根気が持たず継続して取り組むことができなかったり

 

本人も親も、なかなか出ない成果に嫌気がさしたり

 

部活などで時間が取られたり、スマホ漬けになったりと

 

なかなか思うようにいかず結局中三あたりまでダラダラといってしまうパターンが多くあります。

 

こうなってくると、中学の間の立て直しはかなり厳しくなります。

 

 

中には立て直しをじっくりやっているのに入試が近くなってくると慌てて立て直しが終わってないのに入試に向けてやらねばならないと動きを変えてしまうケースもあります。

 

 

中学三年生になると、さすがにある程度受験というものを考え始めて多少なりに焦るのですが

 

部活や体育祭、修学力など目白押しの中3の1学期はなかなかまとまった時間勉強することが難しく

 

そのままズルズル夏に突入します。

 

 

夏はまとまった時間が確保可能ですが、これも場合によっては部活で削られ、学校説明会やらに行ったり、学校の宿題に追われたりします。

 

そもそも学習習慣が整っていないことがほとんどですから

 

夏にいきなりガっとやろうとしていもなかなか身が入らなかったり

 

そこからまた全部やり直していったりということをしなくてはならず、膨大な時間が必要です。

 

中一から地道にコツコツ続けてやるはずだった量を、中三になってから一気にやらねばならなくなる。

 

これがどれだけ大変か!!

 

相当なエネルギーが必要です。

 

 

秋になり流石にヤバい!となって慌て始めそれでもまだどこか自分ごとになっていなくて

 

冬になってやっと周りの子達が本気で取り組んでいるのに押されて動き始める。

 

そういうケースはけっこうあります。

 

 

そうして、最後の期末テストが終わると同時に私立単願で受験を終えてしまう。

 

テストもないので3学期は遊んでる。

 

学年末テストはあるけれど、もう行く高校決まったしどうでもいいし何て感じで遊んでいる。

 

そういう子たちが結構います。

 

学年の3割弱でしょうか。

 

もっといるかもしれません。

 

※私立単願を否定する気はありません。

 

行きたいと願った学校へ推薦で合格することは、素晴らしいことです。

 

問題なのは、特にその学校がめっちゃ気に入っていたとかそういうことではないのだけれど、行ける学校はここだからこれでいいやって感じで入試を終わらせ、その後もせめて私立一般入試の当日まで他の子達と同じように勉強するということをしなかった子達です。

 

そういう子達と、最後の最後まで頑張りぬいた一般入試組や、ずーっとコツコツ励んできた本当に行きたいと願った学校へ入った推薦組とで、その後はどう違うかは、言うまでもないと思います。

 

 

高校授業料無償化がニュースでとりだたされて議論を呼んでいます。

 

いろんな立場があっていいと思いますし、賛否は自由だと思います。

 

ただ、塾という現場にいる人たちは、結構こういう子たちが増えていて、その流れが加速してしまう可能性があることを危惧されている方は多くいます。

 

 

 

最初の話からズレてきましたが、ここまで書いてきたような方向へ行ってしまうと、その後の立て直しは極めて難しくなります。

 

現在小中学生お子さんをお持ちの方々は、こういうことにならないように、お子さんの様子を見守って、手を貸してあげて欲しいと思います。

 

 

 

さて、長々書きましたが、別に私はいわゆる勉強だけが重要だとは思っていません。

 

私が重要だと感じているのは、いかにして自分と向き合って成長するのかであって、例えばアスリートが勉強ではなく己の身体をつかって記録に挑戦したり、高難度の技に挑戦したりということでもいいし、音楽をやりたい人がその音楽の練習を通してやるのでもいい、料理人になろうと思って一生懸命技術を磨くのでもいいと思っています。

 

ただ、せっかく社会がシステムとして高校受験というものを用意してくれているのだから、高校受験というものをそういうことの練習として捉えてくれればと思っています。

 

せっかく用意されているものを活用しないでテキトーにやり過ごしてしまうのは勿体ないよ!ってことです。

 

 

 

私は特に高校受験というものを大事に思っています。

 

長くなるからその話はしないけれど、15歳という年齢は、自分と向き合っていく時期としてとても良い時期だと思っているからです。

 

 

小学生の間に学力が崩れてしまうと立て直しにはかなり時間がかかります。

 

あまり危機感を煽るようなことは書きたくないけれど、高校受験という目標はあるけれど、もしかしたら、中学校三年間では立て直しするので精いっぱいとなる可能性もあり、望むような受験委はならない可能性もあります。

 

でも、高校受験などというものは通過点でしかなく、この高校受験というものをどういうものとして、そこで得た経験をどう次に生かすのかが重要です。

 

ですから、高校受験というものをどういうふうにデザインするのか、そして、そのためにはどのようなことをしていく必要があるのかを、早めのうちに考えていってほしいと思います。

 

 

 

長々とお読みいただきありがとうございました。

 

 

長く書くと風呂敷が広がりすぎてまとめていくのが難しいですね…拙い文章で申し訳ありません。