空間図形を得意にする方法 | ZENT進学塾

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ここ数日ずっと空間図形の教材の話をしていて

 

せっかく教材作り終わって私的にホットなテーマなので空間図形についての詳しいお話です。

※長いです。

 

 

販促みたいな記事に思われるかもしれませんが

 

別に買ってくれと言いたいわけではありません。

 

ツールは何でもいいです。

 

とにかく、図形難民の何かの助けになれればと思います。

 

 

 

 

まずは以下をご覧ください。

 

こちらは、令和3年の岡山朝日高等学校の入試問題です。

 

 

大問1の雑問の中の一つ。

 

 

私が毎日一問投下しているオープンチャットの第一問目はこの問題でした。

 

 

出来ます?

 

 

この問題、正答率は22.3%しかありません。

 

 

岡山朝日というのは、この辺ではなじみないですが岡山県№1の公立高校です。

 

 

日比谷みたいなもん。

 

 

そこを受ける子達ですら、4人に1人も正解できないんですね。

 

 

馬鹿にするつもりはありません。

 

 

空間図形は(平面もだけれど)驚くほどみんな出来ないんです。

 

 

 

しかし、みんなできないから合否に影響しないよね。

 

 

よって捨てようみたいな話では何の意味もないですよね。

 

 

 

空間図形を苦手とする人は多い。

 

 

上記のような問題はもちろん、やや複雑な立体の体積を求めたりというレベルはもちろん

 

 

立方体を切断したりまぁまぁ基礎的な図形について体積や表面積を求めたりというのも苦手な人は多くいます。

 

 

そういう人たちに対して公式を丸暗記させたり

 

 

切断の仕方をマニュアル化してその通りにやらせるという手法は

 

 

「点を取る」という意味においてはある一定の水準までは有効ですが

 

 

根本の解決にはなっていませんしレベルが高い内容になると手も足も出なくなってしまいます。

(やり方を統一したりいちいち思考する必要性を排除するためにマニュアル化して処理するという練習は必要です。)

 

 

 

例えば以下のような問題たち。

※このあと例がたくさんあります。

※解説的なものもいれてありますが、特に理解しなくて大丈夫です。受験生は頑張って考えましょう。

 

 

〈中央大横浜〉

こちらもオープンチャットで出題したことがあります。

 

 

ただ立方体を切るのではなく、複数の立体を組み合わせた立体を切る問題。

 

 

解説(一部)

切り方(図の見方)がわかってないと、どういう図形なのか把握できません。

 

 

ある方向から見た場合の投影を考えていきます。

 

 

 

〈高田中〉(三重県)

 

色を付けた部分をくり抜いて、体積出せって問題です。

 

 

空間図形のどこが消えるのか、重なる部分はどこか

 

 

投影的な見方が必要です。

 

 

じつはこの問題、高校受験の早実でも全く同じ問題が出題されています。

 

 

早実は(2)(3)はもっと厄介でしたけれど。

 

 

 

〈東工大附属〉

 

投影図から実際の長さを考えろという問題

 

 

空間の見取り図と投影図を行ったり来たりしつつ

 

自分で必要な面の取り出しまでしないといけません。

 

 

渋谷幕張

正六面体と正八面体の投影図からもとの立体を求めてねという問題。

 

 

面倒なので問題は割愛するけれど、これまた投影図。

 

 

〈筑駒〉

古の筑駒の問題

 

最初の岡山朝日に似てますね。

 

 

 

 

さて、いろいろ上げ連ねたわけですが

 

 

こういう投影図から考えたり、投影図を考える問題というのはけっこう多い。

 

 

そもそも空間図形を考える際に空間内で考えるのは結構厳しくて

 

 

必要な面を取り出すという作業が重要になる。

 

 

その時に、特に複雑な問題になると投影図的なものの見方は重要になってくる。

 

 

 

でも、それが上手くできない人が非常に多い。

 

 

空間図形を見る目が養われていないんですね。

 

 

 

【どうすれば空間図形に強くなるのか。】


問題の具体例を上げ連ねられてもそれはいいから1って感じでしょう。

 

 

問題はここですよね。

 

 

公式的なものやある種のマニュアル化されたものではなかなか対処できないようなものに対応するために必要な「見る力」をどう養うのか。

 

 

私なりの解は

 

 

具体物にしっかり触れること

 

よく観察すること

 

丁寧に描くこと

 

 

これら3つをじっくりじっくりやる。

 

 

たぶん、これしかないです。

 

 

 

レゴ族やプラモデルが好きな人って空間図形強い印象があります。

 

 

たぶん、幼少期にずっとそれを組み立てたりという具体物に触れている時間

 

 

手を使っていろいろ試行錯誤してという時間

 

 

そうした中で身についた能力だと思います。

 

 

もちろん、レゴ族とかじゃなくても空間把握やイメージがすごくうまい人はいますけれどね。

 

 

 

空間図形が苦手な人は、ブロック何個?みたいな問題とか

 

 

点描写と言われるようなものから実は結構苦戦します。

 

 

ブロック何個?みたいな問題は中学受験でたまに見かけますね。

 

 

高校受験ではそんなにないけれど、無くはないです。

 

 

以下の問題

 

ちびむすドリルさんから拝借してきました。

(ネットで無料公開されている教材です)

 

 

個数や点描写

 

 

点描写はこれはできるかもしれないけれど

 

 

対称な図形を描いてと言ったら描けなくなってしまう子はいます。

 

 

こういうところから苦戦していることがけっこうあり

 

 

本当はこういうところまで戻って図の見方、描き方を学びなおしていった方がいいんです。

 

 

私が今回作った投影図と回転点描写の教材

 

 

こういった問題の上位版にあたるようなものです。

 

 

もっと複雑な図形とか、もっと考えないと描けないようなもの。

 

 

こういう個数や点描写を実際にブロックを積んだり作って見たりしながら同じものを描くとか

 

 

そういうことを丁寧にやっていくと空間図形を図形を見る力は養われ

 

 

それが間接的に上にあげたような入試問題へとつながっていきます。

 

 

上記のような学校を受ける人はそういう基本的な図の見方や描き方ができている人だって話なわけですが

 

 

出来ない人はそのまま放置で諦めようねって言ったら元も子もない。

 

 

低学年のうちからこういうことをじっくりやることは重要です。

 

 

 

 

一番最初にあげたように公立トップ校でさえ、正答率は20%程度です。

 

 

みんなできてない!

 

 

ゆえに、出来る人はアドバンテージ。

 

 

仮にそういうレベルを受けないにしても

 

 

空間を見る力、イメージする力は重要です。

 

 

また、例に出した学校以外にしたって

 

 

空間図形はそれぞれのレベルにおいて出題され基本的に正答率は低いです。

 

 

空間図形を見る目は長い時間をかけて養うしかありません。

 

 

そもそも学力、知性みたいなものは長い時間をかけて育て上げるもの。

 

 

テクニック的なところで満足したり、苦手だからってあきらめたりしないで

 

 

積み木、点描写、投影図あたりからじっくりやってほしいなと思います。

 

 

 

本当に、図形を見れない子は多い!!!

 

 

このブログを読んでくださっている皆様方、ぜひ、そういうレベルから見直してみてください。

 

 

くどいけれどポイントをもう一度

 

 

キューブを積むとか、作るとか、豆腐切るとか

(作る場合ゾムツールが便利です。しかし、値段は高いです…)

 

そういう具体物を作り、触り、見ることが重要ですからね!